“ケチケチカー”の王座奪還を狙う新型ワゴンR
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
燃費のエースと言えば、プリウスやアクアに代表されるハイブリッドカーですが、ケチケチのエースといえば今も昔も軽自動車。そんな軽自動車の代表格であるスズキのワゴンRがモデルチェンジ。ホンダのN-BOXやダイハツのミラから軽自動車王の座を奪還すべく、ケチに磨きをかけてきた。そんなワゴンRとアクアを比較。今回は燃費だけでなく、トータルコストで考えてみました
MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
茂呂幸正=写真 Photographs by Moro Yukimasa
今回のオートクラブは、クルマがないと生活できない地方在住の方限定でお届けします。満員電車が大好きな都市部のド底辺サラリーマン諸君は、読んでもまったく無意味なので、他の記事に進んでください。
さて、エコカー補助金も終了し、寂しい季節が戻ってきた自動車業界ですが、相変わらず円高だし、もう中国でバカバカ売るのもムリそうだし、自動車メーカーも国内でなんとかしなきゃいけない。そこで各社血の滲むような努力を重ね、日々貧乏になる日本国民向けのケチケチカーを、続々と投入しております。
ケチケチカーのエースと言えば、ハイブリッドカーと思いきや、実は軽が主役。なんせ日本で売れてるクルマの4割近くが軽なんだから。田舎に行ったら2台に1台は軽。そんなことはみなさんご存じでしたね、失礼しました。
が、都合2回行われたエコカー補助金は、普通車が10万円に対して軽は5万~7万円だったりしたんで、「そんならハイブリッドカーにしようか」と考える人が増えた。地方在住のあなたも、「軽よりハイブリッドのほうがトクなのかな?」と思っているかもしれない。
そこで今回は、そこをセコく比較してみました!
軽を代表する車種と言えば、スズキのワゴンR。このところホンダのN-BOXやダイハツのミラに販売トップの座を明け渡しているが、1年前までは不動の首位だった。その軽のエースがモデルチェンジを受け、「クルマの燃費を良くするのは、発電でした」の謳い文句で売り出している。
この渡辺謙のCMを見て、女性は素直に「電気自動車になったんだ!」って言うけど、違います。説明するとですね、うーめんどくさいな、大雑把には、クルマの電気を作る部分もケチケチ節約して、さらなる低燃費を目指したっつーことです。
さて、この「発電のケチケチ化」で節約できる燃費はいかほどか?
※後編に続く⇒【エコカー】これ以上の燃費競争は無意味!? https://nikkan-spa.jp/313700 ― ワゴンRとアクア。どっちがおトクか検証してみた!【1】 ―1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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