更新日:2017年11月14日 14:55
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2040年に女性のアンダーヘアが消滅する!?

― 木村和久の「オヤ充のススメ」その14 ―

 いよいよ水着の季節到来ですなって、オレには全然関係ないけどね。この季節は水着姿になる準備期間で、ファッションリーダーやトレンドリーダーとなっている女性は、ムダ毛処理のためにせっせとエステ通いをしていることでしょう。
ビキニ(イメージ写真)

2040年頃にはムダ毛としてアンダーヘアは無毛となるのか

 そのムダ毛は腕毛、スネ毛にワキ毛といろいろあるが、最重要なのはアンダーヘアでしょう。常日頃からTバック下着の着用もあるしで、相当な部分まで処理しており、極端な例だとアンダーヘアは、縦5センチ、横2センチの「白子のり1枚」状態となっております。そうなると、北極海の氷のように、将来は消滅する可能性がなきにしもあらずってことですね。  ムダ毛処理の歴史を、順を追って書いてみます。  まずアンダーヘアの前に、ムダ毛の先輩格のワキ毛の話から。ムダ毛としてワキ毛を処理するようになったのは戦後のことで、昔は結構皆さん、自然に生やしておりました。すでに亡くなっている、うちの母親も昭和30年代に一緒にお風呂に入っていた頃は、ワキ毛をたまに生やしていた。  つまり、高度経済成長になり、水着やノースリーブを着るようになって初めて、夏場だけ剃ることが起きたのではないか。昭和50年代にアジアのエアラインのスチュワーデスさんの、半袖の奥のワキ毛を発見したときは、ちょっと興奮しましたね。アジアでは、まだワキ毛はありだったんだ。  というわけで、ワキ毛消滅まで約30年かかった。となるとアンダーヘアーもそろそろ消滅のカウントダウンが始まってもおかしくない。その兆候は山ほどありますぞ。  まずアンダーヘアに対する美意識の変化である。ダウンタウンの松本人志が、某女性タレントにアダ名つけろといわれて、思わず「ケツ毛ぼうぼう」と言ったことで大爆笑が起きた。恐らく日本のテレビでケツ毛という言葉を最初に使ったのは、松本人志じゃないか。そもそもシモの毛は、全部陰毛扱いで細かく分類されていなかった。  だから松本発言以来、アンダーヘアーのお尻の部分をケツ毛と女性達は初めて認識したのではないか。そして、なんと聞こえの悪い呼び名だこと。ケツ毛を自分が生やしていることの罪悪感は計り知れない。そんな意識が芽生えたのだ。  夏場のムダ毛処理の美意識もある。昔はレースクイーンやモデルがやる行為だったが、今は皆さん普通にムダ毛処理をする。その処理を加速させたのが、エステの価格破壊だ。昔はムダ毛処理一式70万円なんて法外な料金を取って、社会問題になっていたが、今は格段に安く、ほんと数千円でできるようになった。自分で剃っていては、すぐまた生えてくる。だったらレーザーやら薬品やらで、永久脱毛しようと考えるのは自然の流れだ。  現状で言うとケツ毛はもちろん、局部の左右も処理して見栄えを良くしている。そして最大面積を誇る、ヘソの下のデルタゾーンは、すっきりさせるために、お情け程度に生やしている、それが最先端の女性たちのヘア事情だ。  医療関係者は、陰毛が雑菌の侵入を防ぐためのもの、剃らない方がいいというが、時すでに遅し。アンダーヘアは360度中、270度は完全撤退で、細菌の進入を考えた場合は、すでに無防備状態である。  こんなアンダーヘア陥落寸前状態で、颯爽と登場したのが壇蜜だ。最近グラビアに出ないから忘れているが、彼女は無毛を武器にグラビアを席巻したのだ。そして「恥丘は丸かった」ことを日本人として初めて証明している。これに感銘を受けたのは、案外女性の方で、パイパンかっこいいいという美意識が生まれたのではないか。無毛でも全然問題ないじゃん、目障りだった白子のり状態だった最後のヘアを、剃るという暴挙に出たコもいる。  オヤ充的に言わせてもらうと、昔は嫉妬深い彼氏が浮気防止として、浮気できないように毛を剃ったが、今や女性は自ら進んで無毛になっている。だから浮気も逆効果だ。 「彼氏がバカだから、毛がないと浮気できないと思ってんだよね~」と、いいつつ、堂々と浮気しているコが結構おりますぞ。  そんなわけで嫉妬深い男がシックインジェクターで丁寧に陰毛を剃ってた時代が懐かしい。もはやそんなことも女性が自らしてくれて、パイパン・メディア・クリエーターの仕事がなくなってしまいましたがな。  時代は無毛にまっしぐらに進んでいる。だいたい散歩時のトイレのたんびにケツ毛を拭くゴールデン・レトリバーより、肛門丸出しの柴犬の方が手間がかからず、凛としているではないか。それで推測すると、柴犬を飼ってるコは多分ケツ毛を処理しているよね。
木村和久

木村和久

 おそらく20~30年ぐらい先、2040年頃には、無毛が当たり前の時代が来るでしょう。その頃には、映画「テルマエロマエVIII」で、阿部寛がパイパンだらけの女風呂の底から飛び上がって、またびっくり仰天だ。それからワープした阿部寛が、ローマ時代に戻り、皇帝に平たい顔族の女は陰毛を剃っていると報告し、ローマでもパイパンブームが起きるでしょうって、話が発展しすぎだってば。 ■木村和久(きむらかずひさ)■ トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦 <Photo by micadew via flicker>
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦。著書に『50歳からのかろやか人生』
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