18歳選挙権の危険性――そもそも「教育の政治的中立性」は守られているのか?

赤く染まる北の大地

<文/砂澤陣>

 広大で緑豊かな大地、北海道――。しかし、その実態が「赤い大地」であることを知る人は少ない。「赤」とは、社会主義・共産主義・労働組合において使われる「赤旗」の左翼思想体質を指す。しかし、道民もそのほとんどが、自分の暮らす土地が赤く染まっていることをまったく認識していない。国政選挙で、革新政党が自民党などと対等かそれ以上に強い支持基盤を持っているのは、北海道と沖縄くらいではないだろうか。日本の両端が左翼の牙城なのだ。

北海道 北海道が、赤色に染まってしまったそもそもの原因は何であろうか。その理由は大きく二つある。一つは教育、もう一つはメディアによる影響だ。中でも2009年の第45回衆議院議員選挙で、北海道第5区選出の民主党・小林千代美元議員への違法献金事件を起こした「北教組(北海道教職員組合)」や、北海道の新聞シェアの約4割を占め、朝日新聞や日本共産党の機関紙「赤旗」よりも「赤く、ブレない」と称される「北海道新聞」の影響力が大きい。

日教組最凶の組織、北海道教職員組合


 戦後の学校教育に大きな影響力を持った日本教職員組合(日教組)は、終戦後間もない1947年に設立された。「教え子を再び戦場に送るな」のスローガンの下、文部省と激しく対立。政治的には反米を標榜する一方で、GHQが占領期に行った日本を弱体化させる教育施策である、「教育に関する四つの指令」を独立回復後も継承し、反日的な運動を展開してきた。

「教育に関する四つの指令」とは次のようなものであり、日本の戦後教育に大きな影響を及ぼした。
●日本教育制度に対する管理政策
●教員及び教育関係者の調査、除外、認可
●国家神道、神社神道に対する政府の保証、支援、保全、監督並びに弘布の廃止
●修身、日本歴史及び地理の停止

 日教組は最盛期は組織率が80%を超えたが、近年ではマスメディアでも報じられているように著しく組合員を減少させており、2015年現在、ついに組織率が25%を割り込んだ。また、組合員も高齢化している。

 そのような日教組において、いまだ活発な活動を続ける組合がある。その活動の激しさから、広島、大分と共に「H2O」と並び称される日教組の牙城、北海道教職員組合、通称「北教組」である。

職員室に選挙ポスター、ストライキで授業なし……道民の特異な教育体験


 北教組は道内の公立学校の教職員が加入する職員団体である。加入者は約1万9000人で組織率は34.2%(2010年現在)。文科省の施策にことごとく反対してきたことでも知られる。特殊な思想を持った教員や組合活動に熱心な教員が多数いるため、道内には教育委員会も手出しできない学校が多い。

 例えば、北教組は2008年1月に、賃金カットに抗議して時限ストライキを行ったのだが、その時に戒告処分を受けた教員の数はなんと約1万2500人にも上った。

 また、北海道出身者の中には、幼少期に、日の丸を見たことがない、君が代を歌ったこともない、職員室には選挙候補者のポスターが平然と貼られたり、ストライキだと言って授業をしない先生もいたりなど、特異な教育体験をした人が少なくない。

 これも一例を示すと、同じく2008年11月、北教組は「改悪学習指導要領に対峙するために」と題した資料を各学校に配布したのだが、その副題は「『国家のための教育』は許さない!」。社会科の項目では「『国を愛する心情を育てる』は論外」などと、文科省の定めた学習指導要領を批判し、北方領土について、「『日本固有の領土』式の観点ではなく、アイヌ民族や戦争との関係でとらえさえて考えさせる」としている。

 これだけではない。「文科省の道徳教育は内面の自由を侵害する」と批判する北教組は、その翌月には、指導要領が道徳で「約束や社会のきまりを守る」ことを重視していることを取り上げ、「『国家に従順な人づくり』をめざす戦前の教育回帰」と批判した職場討議資料を配布した。

 北海道教育委員会の関係者によると、こうした資料の教育現場での取り扱いは、地域差があるものの、組合活動が活発な地域では、自治体の「教育振興会」「教育推進協議会」などの場で資料に基づく自主研修が行われている。この関係者は「反学習指導要領の勉強の場に税金が投入されている」と憂慮する。

 選挙権年齢が18歳以上に引き下げられ、主権者教育が重要になったが、当の教育者による「教育の政治的中立性」を犯す行為が許されるはずがない。

【砂澤陣(すなざわ・じん)】
昭和38(1963)年生まれ。彫刻家砂澤ビッキの長男。ビッキ文様を継承するとともに、ビッキ作品の修復・保全活動、さらに自らも木工製品の制作を手がける他、注染で仕上げる「日本手拭い」の図案も手がけている。ブログ「後進民族アイヌ」でアイヌの自立を訴え、アイヌ利権とアイヌ史研究の偏向性の問題を告発し続けている。最新刊は『北海道が危ない!』(育鵬社)。

北海道が危ない!

北の大地で何が起こっているのか?




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