某掲示板に「社長の悪口」が投稿されていた。開示請求して浮かび上がった犯人は、まさかの…
年々深刻化するネットでの中傷。有名人だけではなく、一般人にも被害が広がっており、まさに社会問題化している。ただ、2022年10月1日にプロバイダ責任法が改正され、発信者を特定する開示請求までの手続きが簡略化されたため、書き込んだ人物が逮捕されることも増えてきた。今回は、勤務する会社が被害を受けた経験を持っている竹本祐さん(仮名・30代)に話を聞いた。
竹本さんは東京都内のIT会社に勤務。ある日、某掲示板に自分の会社のスレッドが立っているのを発見したのだという。
「社長への悪口が書き込まれていたんです。うちの会社はいわゆるワンマンで、現場の決定事項を社長の鶴の一声で覆されることもしょっちゅうで。主にそれに対する不平不満でしたね」
しばらく周囲には内緒でながめていたものの、徐々に書き込みの内容はエスカレートしていき……。
「営業の社員AとBが不倫をしているという書き込みがあり、『そういう目』で見てしまうようになりました。また、人事についても『今年の新人はひどい』『女性社員を好みで選んでいる』など、内部事情に詳しい書き込みがされるようになりました。『書き込まれていますよ』とも言えず、もやもやする日々が続きました」
そして、ついに業務に支障が出るまでに発展した。
「書き込みはユーザーを名乗る人物から『ここのシステムは使えない』『営業の態度が悪い』『アフターケアがなってない』と、業務内容にも及ぶように。するとさすがに『この書き込みは事実なのか』と大事になりまして。それで、有志が知恵を出し合った結果、部署ごとに虚偽の情報を流し、そのまま書きまれるかどうかを検証してみることに。すると営業部に流した『社長がガンになって入院した』という嘘の情報が見事に書き込まれたんです。これで営業部の人間が犯人であることがほぼ確実になりました」

画像はイメージです
「自分の会社のスレッド」に社長への悪口が
業務に支障が出て、ついに犯人捜しに乗り出す
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複数媒体で執筆中のサラリーマンライター。ファミレスでも美味しい鰻を出すライターを目指している。得意分野は社会、スポーツ、将棋など
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