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超有名格ゲー『鉄拳』の“基本無料プレイ”の戦略

スマホなどで無料ゲームアプリを楽しむ人は増えたが、家庭用ゲームでも無料で遊べるタイトルが増えている。それもシリーズ大作まで。その背景に迫った。 <クリエイターに聞く基本無料プレイの戦略> 【原田勝弘氏】 『鉄拳』シリーズのプロデューサー。F2P版の『エースコンバット』や、『ソウルキャリバー』のチームリーダーも務めている ◆F2Pへの挑戦で縮小傾向にある家庭用ゲーム事業の拡大を狙う
原田勝弘氏

原田勝弘氏

 メジャーな格闘ゲームで、初めてF2Pのタイトルをリリースした『鉄拳』シリーズ。「開発にはいくつもの苦労があった」と原田氏は言う。 「正直、無料で遊べる環境を作るのが大変でした。格闘ゲームは、キャラクターを売ればいいという意見もありますが、キャラクターは1回購入してもらうと終わりですから。また、オンラインゲームはバグなどすばやい修正ができるのが利点。ただ、ハードメーカーのSCEに新たなF2P運営体制をつくってもらう交渉も大変でしたね。今となってはこうしたハードメーカーの体制が整ってきたので、今後のためによかったと思っています」  今後は業界全体が、無料プレイできるようになってしまうのだろうか。 「F2Pだけというのはありません。F2Pは、あくまで新しいユーザーを増やすのが目的。従来のユーザーに向けたパッケージタイトルは、今後も開発していくので、我々はさまざまなユーザーのプレイスタイルに合わせたゲームづくりをしていく必要がありますね」 【鉄拳レボリューション】 本格的な3D格闘ゲームながら、強力で使いやすい“スペシャルアーツ”、“クリティカルアーツ”を追加するなど、初心者に優しい作り。「短時間でも遊べるのでぜひプレイしてください!」(原田氏) 鉄拳レボリューション(C)2013 NAMCO BANDAI Games Inc. ― 「タダでゲーム」が増える理由【2】 ―
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