東大生が「子供のゲームを禁止する親は頭が悪い」と考える理由
―[貧困東大生・布施川天馬]―
2020年、香川県でいわゆる「ゲーム規制条例」が制定されました。
条例の前文には「インターネットやコンピュータゲームの過剰な利用は子どもの学力や体力の低下のみならずひきこもりや睡眠障害、視力障碍などの身体的な問題まで引き起こすことなどが指摘されており、(中略)今や、国内外で大きな社会問題となっている」とあり、あくまで子どもの健全な成長を促すための保護施策として制定された形。
たしかにWHOはゲームに熱中して日常生活がままならない状態を「ゲーム障害」として疾病認定しました。ただ、「毎日ゲームばかりしているからゲーム障害」と言い切れるほど単純ではありません。
①ゲームをする時間や頻度を自ら制御できない
②日常生活のあらゆる物事に先駆けてゲームを優先する
③日常生活に支障をきたしているのにゲームを続ける
これらの状態が観察される期間が12か月以上続いており、さらに社会生活に重大な支障が出ている場合にゲーム障害と診断される可能性が出てきます。各家庭にいるゲーム好きの子供を「ゲーム障害」と認定するのは早計でしょう。
私はよく「うちの子はゲームばかりで、大丈夫ですか?」などと質問を受けますが、「熱中できることがあるのはいいことですよ」と返します。世間では、不勉強の要因をゲームに求める方が多いようですが、それは浅はかな責任転嫁にすぎません。
そもそも、多くの大人がゲームを否定してかかるのは、得るものが少ないと思っているからではないでしょうか。しかし、実際のところはそうではない。勉強にも仕事にも通ずる大事な能力をゲームからは学べます。
今回は、私が「頭が悪い人ほどゲームを頭ごなしに否定する」と考える理由をお伝えします。
ゲーム時間削減=勉強時間増ではない
必要なのは「制限」ではなく「目標設定」
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1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa)
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