“格ゲーの技”を完コピできる女性が持つ、意外な弱点「日体大卒なのに…」
「太極拳」の動きを取り入れ、格闘ゲームや漫画などのキャラクターの動きを細部まで再現する女性がいる。「イナミ先生のもふもふ太極拳」を運営するイナミ氏だ。
日本でも馴染みの深い中国武術の一派ではあるが、それにしてもなぜ太極拳なのか。四肢を自在に操り、二次元と三次元の垣根を超えた動画を数多くアップするイナミ氏の半生と素顔に迫った。
実際に話してみると、画面のなかの鬼気迫る表情とはまったく印象の異なる人物だった。
「実はもともとしゃべることが苦手なんです。どちらかと言うと目立つのが好きではなく、当初は動画で顔出しをすることもかなり躊躇したほどです」
そう打ち明けると、イナミ氏は緊張気味の表情を少し緩めて笑った。
第18回JOCジュニアオリンピックカップ武術太極拳大会 総合太極拳・42式太極剣女子2位、2013年全日本武術太極拳競技会 自選難度太極剣 2位のほか、総合太極拳は5度優勝など、全日本大会でたびたび上位に食い込んだ強豪。さぞ幼い頃から運動神経に恵まれ、活発でやんちゃだったのではないかと思えば、「全然違います(笑)」と首を振る。
「幼少期の思い出といえば、週末に父と一緒にゲーム屋さんに行ってゲームソフトを購入するのが楽しみで。家の1階と2階それぞれにゲーム機を置いて、どっちでも遊べるようにしたりしていました。特に『FFX』と『DOAシリーズ』、『どうぶつの森』などのゲームが好きでしたね。人と話すのは得意じゃないけど、ゲームには熱中していられましたね」
そんなイナミ氏と中国武術の出会いは運命を感じさせるものだ。
「母曰く、幼稚園くらいのころに私が自分から『中国の武術をやりたい』と言い始めたらしいんですね」
だが年端もいかない子どもに中国武術を教えてくれる教室は周囲にはなかった。
「仕方なく、空手を習い始めました。でも、ずっと『これじゃない』と思っていたんです。小学生になったあるとき、転校してきた子と仲良くなることができました。すると、偶然にもその子が中国武術を習っていたんです」
ゲームに熱中した幼少期
空手を習いだすが「これじゃない」と思った
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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