日本最古の原発「東海発電所」の今
◆[原発のゴミ]が引き起こす地獄絵図(2)
建設費よりも、廃棄物処理費用のほうが高額! 東海第一原発
今、日本で解体されている最中の原発が2つある。日本最古の原発「東海発電所」(日本原子力発電。茨城県東海村。以下、原電)と、「ふげん」(日本原子力研究開発機構。福井県敦賀市)だ。東海発電所は日本最古の商用原子炉で、65~98年の33年間運転し、01年から解体作業に着手している。この廃炉の前例からは、今後、福島第一原発が抱える問題の数々が見えてくる。 東海発電所は01年から解体が始まった。10年たった今も解体中だ。いったい、いつ終わるのか? 東海村の相沢一正議員は冷ややかだ。「本来なら、今年から原子炉本体の解体に着手するはずでしたが、遅れていますね」。 原電広報グループに尋ねてみると、「当初の予定では、17年度が終了予定でしたが、なにせ商用炉では日本初の解体ですから、作業を慎重に進めるうちに遅れました。現時点では、20年度の解体終了予定です」とのこと。 東海発電所は、出力16.6万キロワットの小型原発。それでも解体に19年もかかるのだ。 そして驚くのは、その廃炉費用だ。東海発電所の建設費は465億円。ところが、廃炉には、01年時点で545億円が見積もられたが、現在では885億円と建設費の倍近くに修正されている(この費用は、原電が積み立ててきた解体引当金でまかなっている)。この内訳を見ると、解体費の347億円に対し、廃棄物処理処分費が538億円もかかるという。【関連キーワードから記事を探す】
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