更新日:2016年07月09日 00:00
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小泉純一郎・独占インタビュー「東日本大震災で被曝した米軍兵士たちは、誰一人として日本への恨みつらみは言わなかった」

 5月18日16時、米国カリフォルニア州サンディエゴ郡北部のカールスバッド市。東日本大震災の「トモダチ作戦」に参加した米軍兵士たちとの面会を終え、記者会見に臨んだ小泉純一郎元首相が突然、感極まって涙ぐんだ。「救援活動をした兵士たちは『任務を果たしただけです』と話していた」などと答えている真っ最中のことだった。
小泉純一郎元首相が電撃訪米で“涙”した理由

記者会見中、面会した米軍兵士たちのことを思い出し、涙ぐむ小泉純一郎元首相。兵士たちは「任務を果たしただけ」「それでも日本が大好き」と話し、恨みがましいことは誰も口にしなかったという

誰一人として、日本への恨みつらみは言わなかった

 会見終了後、SPA!本誌の単独インタビューに応じた小泉氏は、会見で見せた涙の理由についてこう語った。 「トモダチ作戦に参加した兵士たちが原発事故による放射能の“直撃”を受けた。それが原因と思われる健康被害のために、除隊を余儀なくされた兵士も多い。それなのに、『日本に対して何か言いたいことがありますか』と聞いても、恨みがましいことは何も言わないんだよな。 『病気になりましたが、それでも私は日本が大好きです』と言ってくれた兵士もいたよ。『日本に行かなければ良かったと悔やんではいないのですか』と聞いても、『全力で任務にあたっただけです』と答える。今回の訪米で10人の兵士に話を聞いたけれども、誰一人として日本への恨みつらみは言わなかった」  今回の訪米は、城南信用金庫が設立したシンクタンクである「城南総合研究所」が計画した。同研究所の名誉所長を務める小泉氏は、吉原毅・城南信用金庫相談役とともに、これまで脱原発を訴えながら全国で講演活動を続けている。  同行した城南信用金庫のスタッフは「小泉先生は会見後の夕食時にも、兵士との会話を思い出して涙していました」と語る。 「また、特に症状がひどかった兵士との面会を終えた後、通訳やSPと一緒に海辺を散歩していたのですが、小泉先生は急に涙がこみあげてきたのを気づかれないように、飛び交う鳥を見ていました」
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若い兵士の健康被害が、何の調査もなく「因果関係なし」に
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黙って寝てはいられない

日本は「原発即時ゼロ」で発展する!


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