輝く被災地の繁華街(仙台・国分町)【後編】

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 夜9時半、楽天の勝利に気を良くしつつ、向かうは国分町。歓楽街にタクシーを乗りつけるとそこには人・人・人……。「なんだコリャ!? なんか事件でもあったのか?」、思わず叫ぶテポドン。居酒屋で腹ごしらえと思ったのだがどこも「満席です」と断られる始末……。

 たまらずテポドン旧知の店である「NEW CLUB Kingyo」に無理を言って駆け込ませていただくと、ナンバーワン嬢のひろこちゃんが温かく迎えてくれた。

NEW CLUB Kingyo・ひろこ・さや

ひろこちゃんとさやちゃん。野球選手も多く訪れる国分町の名店だ


「あら、テポドンさんちょっと痩せた?」「ひろこちゃんこそますます可愛くなってるね~」。そんなヨタを尻目にこの“事態”について聞くと、女のコたちは異口同音に「稼ぎ時の年末より人通りが多い」と言う。ほとんどの店は震災直後はライフラインの不通で閉店、再開したのは4月に入ってからだったそうだが、再開するや客が殺到。ボランティア、建設作業員、自衛隊員など「県外のお客」が“癒し”を求めて街を訪れたのだという。

 5月のGWを境に地元・仙台の客も徐々に増え、今、年末の週末を凌駕するほどの“繁忙期”を迎えているのだとか。とある女のコは「震災直後は店も開かないし、東京に出稼ぎするしかないかなって思ったんだけど、その後、あまりにもお客さんが来るから国分町に留まった(笑)」というほどだ。

 案内所の従業員に聞いても「客が多くて捌くのが大変」と嘆く始末。100軒ほどあるキャバクラは夜10時半を過ぎるとほとんどが「30分待ち」。震災後、店舗数が増えているというセクキャバも連日満員で、待合室から溢れた客が店舗外の地べたで酒盛りを始めるほどなのだとか。

 12時半。「今最も入れない」というセクキャバ「M」になんとか入店。行列の理由をまざまざと思い知らされ、退店したのが午前2時。まだ通りには人が溢れていた。

 3軒目のガールズバーを出るとすっかり夜が明けていた。「寝食を忘れる」とはこういうことだ!

NEW CLUB Kingyo

NEW CLUB Kingyo
住:仙台市青葉区国分町2-12-4セブンヴィレッジビル2F
電:022-714-1323
営:20:00~ラスト
料:4000円(60分)~

協力/O氏(夜遊びガイド) 撮影/テポドン(本誌)

苫米地 某実話誌で裏風俗潜入記者として足掛け5年。新天地でヌキを封印。好きなタイプは人妻
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