’08年に始まった当連載だが、なんと600回を機に終了という悲しい判断が下された。残りあと5回。限られたなかで読者に厳選したお店を紹介せねば……。
そう思っていたところ、’22年5月に摘発された日本最大級のハプニングバー「眠れる森の美女(通称SB)」の元オーナーが、新しいバーを開いたとの情報を入手した。〝合法ハプニングバー〟というコンセプトだが、どんなお店なのか。早速行ってみた。
やってきたのは、新宿5丁目にあるバー「美女と野獣」だ。店内に入れば、赤い照明に照らされてなにやら怪しげな雰囲気だが……。
そこに、「ウチは普通のバーだから安心してくださいね!」と登場したのは、店員の魔女さんだ。彼女も別のハプニングバーのスタッフだったという。魔女「私もいくつかのハプバーで働いてきたので、”業界歴”はかなり長いほうですね」
そんな魔女さんお手製のカクテルを頂きつつ、話題は昨今のハプニングバー情報に。
魔女「実は都内では今、ハプバーが増えているんですよ。大きい店が摘発されても、そこにいたスタッフが新店を出すケースが多いから。あと、ニュースでハプバーを知った人たちが気になって通い始めるって現象も起きていますね」
アングラ界の重鎮と〝きわどい話〟を堪能
ハプバー界隈の重鎮ともいえる存在から、トレンドや裏事情を聞けるのは貴重な体験。店内に飾られているSMグッズも魔女さんの私物だとか。
魔女「実際に手にとって使い方もレクチャーしますよ。ウチでは性癖を解放してもらって、全員であけすけな猥談ができるのが魅力ですね」
ほかにもキャラの濃い女性店員が多数。昼間はOLとしても働くチワワさんも、ハプバーにハマった一人だ。
チワワ「いろいろなハプバーを巡って会員証を集めるのが好き。今は、イケメンの店員や映える内装の店も多いから、女性の”ハプマニア”も増えているんですよ」
推し活の波はハプバーにまで及んでいるようだ。酔いが回れば、壁のSMグッズで客が遊びだすことも多いとか。チワワ「お客さんもハプバー好きな人が多いんで、店ではオーナーも交じって毎晩、濃い話が飛び交っていますね。その話に耳を傾けるだけでも、明日誰かに話したくなるネタになると思いますよ」
そんな同店のオーナーの廣瀬さんは、「変態さんが気兼ねなく集まれる、新しい居場所を提供したい」と言う。
廣瀬「SBが摘発されたときは、いきなり100人くらいの私服刑事が入ってきて、強盗団が襲ってきたのかと思いました(笑)。今の店は合法ハプバーなので、警察の方もウェルカムですよ!」実際に行かずとも、すっかり世界観に浸るスパムでした。
「美女と野獣」
住:東京都新宿区新宿5-12-16 正剛ビル4F
営:19時~翌5時
電:03-6457-7830
休:不定休
料:チャージ1000円、ドリンク1杯500円~。会計は現金のみ。
その他の詳細は、ツイッター(@Barbijotoyaju)まで
撮影/菊竹規
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スパム 主に池袋界隈に出没。重度のタイツフェチで、レギンスに対しては反対の姿勢をとる
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