更新日:2017年05月20日 00:11
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人は外国の出来事だと冷静にコメントできちゃうもの【ひろゆきのネット炎上観察記】

― ひろゆきのネット炎上観察記 ― 【イギリスのネット大炎上に、日本は冷静なコメント多数】 イギリスで、27歳の女性が自身の子供のために用意した300個ものクリスマスプレゼントを撮影し、フェイスブックに投稿。これが同国で非難殺到の大炎上に発展、日本のネット上でも話題だ。が、日本でのネット上のコメントは同国とは違い、「良いお母さん」「個人の自由だし」など、女性への批判よりも擁護するコメントが多くなっている傾向があった
写真はフェイスブックの「Emma Tappingコミュニティページ」より

写真はフェイスブックの「Emma Tappingコミュニティページ」より

他人事だと思えたりすると、冷静にコメントできるんですね

 イギリスで27歳のお母さんが、3人の子供に300個のクリスマスプレゼントを用意し写真をフェイスブックにあげたら、それが炎上したというのが、日本でも話題になったようです。「プレゼントを貰えない子供のことを考えろ」とか「こんなにいっぱい貰ったら、一つ一つを大事にしなくなる」とか、批判されまくっているわけですけど、そんな文句を言ってるのってイギリスの人が中心なんですよね。  んじゃ、日本の人たちのコメントはどうかというと、「他人に文句言われることじゃない」とか「貧乏人の嫉妬怖いわ」とか「一個あたり800円と考えると可愛いもんだな」とか、だいぶ冷静にツッコんでいる感じだったりします。  日本でもママタレントが食事の写真あげただけで「サンマの頭の向きが違う」とか「よくこれで載せようと思ったなぁ」とか「こんな母親に育てられてる子供がかわいそう」とか、他人の家のことでよくこんなに怒れるなぁ、と思うような炎上が起こりますけど、外国の出来事だと冷静にコメントできちゃうものなんですね。。。  んで、なんで日本人同士だと冷静に見られなくてケチつけちゃうのかと考えたんですけど、批判とかマイナスな感情をぶつけるのって嫉妬とかが原因だったりするわけで、外国人相手だと自分たちとの違いが大きすぎてライバル視する対象にもならないので気にしないってことなのかもしれないですよね。。。
西村博之

西村博之氏

 あと、嫉妬で批判するんじゃなくて、単に「怒るのが趣味の人」が世の中にはちらほらいるってことに気付いたりしました。面白いものを読んだり楽しいものを見てれば有意義な時間が過ごせるのに、自分から腹の立つニュースを見に行って怒る人がネット上にはいるんですけど、そういう人って正義感が強くて自分は真っ当だと思っているタイプだったりして、怒ること自体を目的にしているとしか思えないんですよね。。。  もちろん、他にも単に暇だからって人もいるんでしょうけどね。。。飲食店やカラオケ店とかの客足が減っていることからもわかるように、娯楽にお金を使えないからネットで暇つぶしって人は増えてますしね。。。 ※1.27歳のお母さん フェイスブックページで、『Emma Tapping』と名乗る女性。13歳、9歳、1歳7か月と、3人の子持ち。炎上に対し、「他人のことを批判したがる人が多いのにショックを受けている。私が自分の子供に何をあげるかは私の自由。あなたたちもしたいようにすればいいだけ」とコメントしている ※2.一個あたり800円 女性のコメントによれば、プレゼント300個の購入にかかった費用は、日本円にして約24万円だったとか…… ※3.「サンマの頭の向きが違う」 ’15年9月、民主党の蓮舫議員がツイッターに「釜石の恵!」というコメントと共に焼きサンマの写真を掲載。しかし、一般的な盛り付け方と違いサンマの頭が右に向いていたことから、「魚の置き方もわからないのか?」などなど大量の指摘が相次いだ ※4.「こんな母親に育てられてる子供がかわいそう」 ’14年1月、女優でタレントの木下優樹菜さんのブログに投稿された料理の画像が酷いとしてネット上に生息する『鬼女』(既婚女性を示すネットスラング)から猛烈な批判を受けていた 【西村博之】 元ニコニコ&2ちゃんねるの管理人で、現4chan管理人。フランス在住の39歳 撮影/根田拓也 ※「ひろゆきのネット炎上観察記」は週刊SPA!にて好評連載中
西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし

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