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中国スパイ疑惑企業が日本の携帯電話網を支配!?

アメリカのブッシュ前政権でサイバー・セキュリティ担当大統領特別補佐官を務めたリチャード・クラーク氏が2010年に出版した手記『サイバー・ウォー』(邦訳『世界サイバー戦争』)には、中国のIT企業「ファーウェイ(華為)」が’04年頃、大量の模造ルーターを米軍と軍需産業に納入し、脆弱性が発見されたエピソードが記されてあった。 中国のハッカーたちはその脆弱性を突いて、米軍のネットワークに容易に侵入できた可能性があったというのだ。こうした“欠陥”を意図的に中国側が仕込んだかという点について同書は言及を避けたが、ネットワーク機器にトラップドア(※1)が仕掛けられていた可能性はゼロではないだろう。 さらに’10年、ファーウェイから通信設備を購入しようとした米通信大手AT&Tに対し、「スパイ活動に悪用される恐れがある」として米国家安全保障局が取引を中止するよう異例の要請を行った。無論、通信設備にトラップドアやロジックボム(※2)が仕組まれている可能性が高いことが判明したからだ。 ファーウェイといえば、創業者が人民解放軍出身であることで有名だ。近年、同社はソフトバンクに基地局設備やスマホ端末を納入していることで日本でも名の知れた企業になった。 有事の際、携帯の基地局が一斉にダウンする――そんな心配が杞憂になればいいが……。 ※1:トラップドア メールに添付されたPDF形式のファイルに『トロイの木馬』型のウイルスが仕掛けられており、受信者がこのファイルを開くと、秘密の接続回路が開き、そこを通じて外部からのアクセスが可能になる ※2:ロジックボム ハッキングなどで不正侵入するのではなく、システムやチップなどの製造過程であらかじめ悪意のあるプログラムを潜ませておくこと。いざ有事となった場合、外部からの指令でプログラムが起動する仕組み 詳細はこちら⇒https://nikkan-spa.jp/102751 ― サイバー戦争に日本は敗北まっしぐら【6】 ―
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