最強のサイバー攻撃「ロジックボム」とは?【後編】

官公庁や企業がウイルスに感染し、情報などが抜き取られるサイバー攻撃が相次いでいる。しかし、サイバー空間での覇権争いはすでに始まっているのだ。

そして、今もっとも恐ろしいとされているサイバー攻撃の手口が、アメリカのブッシュ前政権でサイバー・セキュリティ担当大統領特別補佐官を務めたリチャード・クラーク氏が昨年出版した手記『サイバー・ウォー』(邦訳『世界サイバー戦争』)で紹介されている「ロジックボム」という手法だ。

←「ロジックボム」の詳しい説明は【前編】にて

同書によれば、そうしたロジックボムを仕掛けやすい国は、チップなどのIT機器を多く製造し、システム開発でも大きなシェアを持つ国であるという。まずはアメリカ、そしてなんといっても今や世界の工場となった中国だ。

中国製のIT機器やソフトウエアを使用した製品は、日米とも政府機関や軍事施設、主要インフラ施設で当然のように使われている。そこでもし、中国のロジックボムが仕掛けられていたら……。

「軍事衛星やデータ通信が停止すれば、在日米軍も自衛隊もまともに動けない。送電制御システムを暴走させて電力供給をストップさせたり、航空管制を混乱させて事故を誘発させたり、原子力発電所の制御システムを破壊するかもしれない。何が起きてもおかしくない」(防衛省関係者)

前出『サイバー・ウォー』によれば、過去にアメリカの電力供給システムに何者かが仕掛けたロジックボムが発見されたことがあったという。しかし、ロジックボムは本来、開戦日まで秘匿される罠であり、今現在どこに、どれほどの数が仕掛けられているのかもわからない。この不気味さこそがサイバー戦争の恐ろしさなのだ。

ITセキュリティ企業「サイバーディフェンス研究所」シニアセキュリティ・リサーチャーの福森大喜氏もこう語る。

「去る11月、ウィンドウズである脆弱性が新たに発見され、大きな話題となりました。これまでは、ポートが開いていなければネットワークに侵入できないとされていたのですが、ポートが開いていなくても侵入できる可能性があることがわかったのです。私も数年前、ロシアでそうした行為が可能だという噂を聞いていましたが、信じていなかった。常に新しい脆弱性が発見され、画期的な攻撃方法が開発され続けているのです」

想定される中国側からの日本へのサイバー攻撃

上記以外でも例えば携帯電話網、石油やガスなどの貯蔵タンク、鉄道、放送局などあらゆるインフラや重要施設がターゲットになり得る

― サイバー戦争に日本は敗北まっしぐら【4】 ―

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