スマホ1台を酷使して2年ごとに買い変えるのをやめないか【コラムニスト木村和久】
―[木村和久の「オヤ充のススメ」]―
― 木村和久の「オヤ充のススメ」その106 ―
最近、スマホと併用している、ガラケーを7年ぶりに買い変え、あまりの機能の多さにびっくりしたなもう状態になっている。もともと、約20年前からドコモと契約していたガラケーだが、iPhoneの発売を開始したとき、当初ドコモでは扱っていなかった。だから、ソフトバンクのiPhoneを新たに買い、従来のガラケーはそのままで、2台持ち生活をやっている。これが案外、便利なことが多い。
だいたいガラケーには、おさいふケータイがついているから、電車に乗る時はスイカを使えるし、コンビニでの買い物はIDを使うから、小銭を持つ必要がない。最近のガラケーはWi-Fi付きもあるし、当然SNSやPC画面も見れるので、スマホとの境界線がほとんどない。大きさもポケットサイズで、男性ならズボンのポケットに入れて歩ける。持っているiPhoneも小さめの5Sだから、両方ポケットに入れての、手ぶら移動が可能だ。加えてガラケーは電池の持ちが良くて、充電忘れもトラブらない。2~3日、充電をしなくても、大丈夫だから恐れ入る。
じゃ最新スマホはいらないじゃん。そうは簡単に、いかないのが世の常だ。スマホはスマホで多機能なことが、いっぱいある。まずゲームができるし、音楽も聞けるし、動画が見れるし、カーナビになるし、チケットは取れるし、画面がガラケーよりでかくて、タッチパネルだしと使い勝手がいい。そもそもスマホを持っていないと、カッコ悪いですから。
ただ言いたいのは、全てスマホに仕事をさせるってどうなのよと思う。個人的な感触でいうと、SNSやゲームは、今がピークで、今後やる人と、やらない人に分かれていくと思う。ゆえにスマホ依存の生活を脱却すれば、2年縛りの契約終了後、即座に新製品に買い変える必要がなくなるというものだ。
今年からスマホのキャリア乗り換えは、実質無料という制度も変更になる。そうなると、「乗換えわらしべ長者効果」はなくなり、キャリア乗り換えをしても、金銭面での恩恵は少なくなる。
賢く使うには、スマホのメンテをマメにすることだろう。ちょっと古くなったiPhoneで大事なのは、電池の交換だ。けどiPhoneは、電池の交換が面倒である。つまり個人では出来ず、ストアに持って行かなければならない。最近電池の消耗が激しい、しかも電池が膨張して、画面が浮き出てくる。そんな状態の人が多いんじゃないですか。それで丁度2年ぐらいたって、電池交換に出すなら、いっそ新機種買おうかなとなる。それが楽しい人はいいけど、しんどい人は、スマホをあまり使わない作戦に切り替えよう。
具体的にどうするか? サブでガラケーを持つのもありだが、理想は家にWi-Fi付きのタブレットを用意することだ。ケーブルテレビの契約などで、無料で貰える場合もあるけど、買ったとしても、通信料は従来の家庭用Wi-Fi代に含まれているので、月々の出費は増えない。かくして家での作業は全てタブレット、さすれば外出時は、必要最小限のことをすればいい。これ1回タブレットの生活をすると、辞められないですよ。あの超デカい画面に慣れると、スマホ画面が、見づらく感じますから。
かくしてスマホは、あまり使わなくなり、買い変えが頻繁に起こらず、4年ぐらい持つようになり、バンザイめでたしとなる予定だったが、どうも雲行きが怪しい。隣の国、中国最大のスマホ工場を持っているフォックスコンの従業員は、120万人とも言われている。もしみんながスマホの2年買い変えを4年にしたら、ざっと60万人が職を失う計算となる。そうなると中国のGDPはまた下がり、不況が日本を直撃する。
「風が吹くと桶屋が儲かる」じゃないが、スマホを買い控えると、日本が不況に陥るってありえないんですけど。世界経済は、スマホ屋とゲーム屋が支えているのが、よく分かったっす。世界が大不況にならないために、2年ごとにスマホを買い変えせざるおえないのか~実のところ世界経済は、巨大な自転車操業だったんですね。
■木村和久(きむらかずひさ)■
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦。著書に『50歳からのかろやか人生』
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