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「2012年人類滅亡は100%ない!」と慶應准教授

人類が滅亡する」「第三次世界大戦が起きる」……さまざまな噂がささやかれてきた「2012年問題」。いよいよ、そのカウントダウンが始まった。単なる都市伝説か、あるいは新時代の幕開けか!? その真偽を検証する。 ~ 「終末」は、2011年にもう来ている!? ~
樫尾直樹

樫尾直樹氏

果たして、映画『2012』のような天変地異や経済破綻が本当に起きるのか。震災後、M9級大地震の発生もアリと言われ、少なからぬ「現実味」を帯びてきたこの問題。単なるトンデモ論と片づける前に、識者はどう考えるのか聞いてみた。 「来年何かが起きることは、百パーセントありません」と、きっぱり言い切るのは、スピリチュアリティ研究で知られる慶応大学准教授・樫尾直樹氏。樫尾氏は、2012年問題をマヤ暦、フォトンベルト突入、アセンション、陰謀論の4つに分類。マヤ暦に関しては「単なる暦が終わっただけ」と否定しながらも、アセンションについては次のように解説する。 「先進諸国で’60年代から精神文明の構築を唱えてきたニューエイジ運動では、2012年前後にスピリチュアリティ(霊性)が目覚める『アクエリアン(水瓶座)革命』が起きるとされてます。ここ数年のスピリチュアルブームで人間の精神性が高まりつつありますが、2012年にいきなりグンと上がることはない。滅亡も、百パーセントないでしょう」  ただし、それは「条件付き」だと言う。秘密結社や組織、国による地震兵器、サイバー攻撃による金融システムの破壊、原発テロなどが起こらなければ、ということだ。 「私自身、陰謀説について最初バカにしていたが、調べてみるとあながち全否定できない。何より怖いのは、この風潮に乗じて誰かが実際に何か事を起こす可能性も捨てきれないこと。天災を装った人災の起きる懸念があります」 ◆サバイバーとなって、2012年を乗り切れ!  また、福島原発事故の被害は想像以上に甚大だと危惧する。 「健康被害が表面化するのも時間の問題。1年早く『終末』が訪れている状況なのに、多くの人が危機感なく暮らしている。私は、『すでに終末すら終わったのだ』と、この状況を捉えています。今後、我々はサバイバーとして生きざるを得ない。ネットなどで信頼できる情報を得て、世界状況を判断しながら生き方を決める必要があります。とはいえ、悲観する必要もない。今年すでに終末は来たのだから、来年からは自分の思うように生きられる。放射能の基準を政府が法律を犯して破っているのだから、人道に外れない限りは何をやってもいい(笑)」  このようにポジティブに受け止めれば、運命を切り開くチャンスになるという。人生スキルを磨いていけば生き残れるってことか。 【2012年問題 4つのキーワード】 ●マヤ暦 メキシコなどを中心に栄えたマヤ文明の暦が、2012年12月22日で終わっていることから、この日人類が滅亡するという説。しかし、終末を迎えるのではなく、暦の次のサイクルに入るだけという見解もある。2012年問題の発端ともいえる。 ●フォトンベルト突入 宇宙の変動によってフォトンベルト(光子の帯)の流れが変わり、2012年地球がその帯に突入して人類に深刻な影響を与えるとされる説。地球が完全に突入する12月23日には、強力なフォトンにより遺伝子が変化し、人類が進化するといわれている。 ●アセンション 本来はキリストの昇天を指す宗教用語で「次元上昇」を表す。2012年に物質文明時代から心(魂)中心の精神文明時代への移行がスタートし、スピリチュアリティ(霊性)の高い人々が肉体を離れて高次元へと上昇し始めるとされている。 ●陰謀説 9・11テロや3・11地震、原発事故は某国、某組織の陰謀で仕組まれたもので、2012年に次の攻撃があり、日本や世界の人口が激減するという説。プラズマ地震兵器、原発テロ、金融システムの破壊など、さまざまな可能性がネット上で議論されている。 【慶応大学准教授 樫尾直樹氏】 ’63年、富山県生まれ。宗教学・文化人類学専攻、歌人。著書『スピリチュアル・ライフのすすめ』(文春新書)では、自ら実践する瞑想の効用を提唱。 http://kashio.spinavi.net/ ― 本気で[2012年人類滅亡/進化]を信じる人の主張【1】 -
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