更新日:2016年06月13日 22:11
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舛添知事の延命を図る都議会の思惑――「定例会閉会後にも集中審議」のナゾ

舛添知事が集中審議に耐えられるのはメンタルがタフだからではない

 テレビのコメンテーターは、総務委員会の集中審議は事前の打ち合わせなしの一問一答形式というが、これは事実ではない。  都議会の場合、一問一答の委員会質疑も事前に質疑内容が知事サイドにながれる。そして知事答弁も事前に議会サイドに流れるのだ。  さらに自民党の場合、都庁の職員が質疑を作成する。だから、議員たちが厳しい口調で舛添知事を追及しているように見えても、舛添知事が神妙に答弁しているように見えても、それは初めから筋書きありの「八百長」なのである。

納税者は舛添知事と都議会を許せるか

 私は2か月以上前の連載第1回目より主張してきたが、舛添知事を延命させているのは都議会なのだ。うるさ型の石原、猪瀬両知事に比べ、舛添知事は都議会にとって都合がよいのである。だからこそ、都議会議員達は自分たちの首が危うくならなければ、舛添知事を延命させ続けるのだ。  ようやく最近になって、この舛添問題でマスコミが都議会を追及するようになった。世論も、不真面目な都議会議員達に厳しい見方をするようになった。  今後も、与野党問わず、都議会の実態を明らかにしていきたいと思う。舛添知事や都議会のふざけた行為が、納税者として許しがたい。 【野田数(のだかずさ)】 教育評論家。東京都出身。早稲田大学教育学部卒業後、東京書籍に入社するが、歴史教科書のあり方に疑問を持ち、政治の道へ。東京都議会議員時代に石原慎太郎氏、猪瀬直樹氏と連携し、朝鮮学校補助金削減、反日的な都立高校歴史必修教材の是正を実現し、尖閣購入問題などで活躍。その後、多様な経験を活かし、ビジネス誌や論壇誌で本質を突いた社会批評を展開している。
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