日本ハム優勝!ベンチ裏エピソードで振り返る2016ファイターズ秘話は「ネタもV」
●4位:佑ちゃんも見習え!! 替え歌王・新垣勇人のプライド
ファイターズファン以外に馴染みが薄いと思うが、4年目の新垣勇人という投手がいる。彼がチーム内で注目されたのは、投球ではなく、チームメイトを前に行う恒例の一発ギャグだった。
・尾崎豊『卒業』の替え歌で、
♪中11日からの卒業~
・ジョニーこと黒木投手コーチの前で、『キューティーハニー』の替え歌
♪抹消しないでジョニー~
6月25日に一軍登録され7月29日に抹消されるまで新垣は毎日新作の替え歌を披露し、最初は投手陣だけに評判だった芸も、最後にはチーム全体から慕われる存在へとなった。この間からチームは15連勝を記録し、完全に上昇気流に。今年登板4・未勝利に終わった新垣だが、チームの雰囲気づくりという意味では十分な戦力であったと筆者は確信している。
新垣は26歳でプロ入りの遅咲き。プロ入り後も通算わずか1勝。しかしいい意味でプライドを捨てたがゆえ、目に見えぬ戦力となりえたのだ。個人名を出して申し訳ないが、対して斎藤佑樹。彼も少しはその大きすぎるプライドを脱ぎ捨てることができれば、選手としてひとまわり大きな存在になれると信じているのだが。佑ちゃん、来年こそは頼むよっ!
●3位:サイレントK・石井ちゃんの声出し
先天性難聴で左耳はまったく聞こえず、右耳も補聴器をつけわずかに聞こえる程度だという、中継ぎ投手の石井ちゃんこと石井裕也投手。ピンチでマウンドに上がると補聴器のスイッチを切り、完全な静寂のなか相手バッターと相対する。ついたあだ名は、サイレントK。
シーズンも最終盤のとあるゲーム前の声出し。輪の中心には、その石井ちゃんの姿が。音声は拾われてなかったものの、石井ちゃんが何か叫ぶとナインは「オウ!」と気勢を上げ、みなが笑顔に。彼の障害を考えると、何て素敵なチームなんだと、ファン歴35年の筆者は改めて思ったのであった。
来年はぜひ、ヒーローインタビューで石井ちゃんの声を聞いてみたい。
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