更新日:2022年08月07日 18:58
スポーツ

日本ハム優勝!ベンチ裏エピソードで振り返る2016ファイターズ秘話は「ネタもV」

●2位:スシボーイ・レアード、暴れるキングを笑いでフォロー  ホームランを打つと寿司を握るポーズが定番となっているレアード。人懐っこい性格でファンから愛されている助っ人だが、彼のナイスガイぶりを表すエピソードがある。  7月末のソフトバンク戦、5失点KOされた有原は怒りのままベンチ裏の壁を蹴りで破壊。チームの和を乱す身勝手な行為で、ベンチの雰囲気も最悪に。そこでレアードが機転を利かした。壊れた部分にペタペタとテープを貼り、その下に“ARIHARA”とサイン。すると先ほどまで凍りついていたベンチは爆笑へと変化。それで我に返った有原は、平身低頭で関係者に謝罪したという。  ユーモアで有原とチームの空気を変えたレアード。そんな彼は現在パリーグ本塁打王として、優勝に大きく貢献した。
北海道日本ハムファイターズ

「北海道日本ハムファイターズ」公式サイトより

●1位:「俺のために優勝しろ」
引退を決意した武田勝のメッセージ
 9月22日から、ベンチにある文字が書かれた紙が貼られるようになった。 「俺のために優勝しろ」  書いた主は武田勝・38歳、今季限りでの引退を表明したベテラン左腕だ。  これにナインは呼応した。  まずシーズン途中でクローザー失格を言い渡され、先発転向となった増井。150キロを超す剛速球が自慢の増井は先発転向に際し、その理想像を直球は130キロそこそこの武田勝に見たという。どんどんストライクゾーンに投げ込み、そこで勝負する“勝スタイル”を会得した増井は先発転向後6連勝の大活躍。台湾のスター、陽岱鋼もケガでファーム調整中、同期入団の武田勝から数々のアドバイスをもらったという。  例え登板が少なくギャグ要員と呼ばれても、自身が引退を決意しても、その立場でチームにどう貢献できるか。ベンチ裏も含めての全員野球こそが、ファイターズの強さの要因なのだ。  こうしてファイターズは、武田勝のため、ファンのため、道民のため、王座奪回に成功した。 【村橋ゴロー】 1972年生まれ。ほとんどの家事とまあまあの育児をこなす、自宅防衛系ライター・コラムニスト。千原ジュニアや田村淳など芸人連載の構成を手掛ける。近著に『俺たち妊活部「パパになりたい!」男たち101人の本音』(主婦の友社刊)がある。Twitterは、@muragoro
1
2
3
俺たち妊活部―「パパになりたい!」男たち101人の本音

借金まみれのどん底ライターが妻と挑んだ、涙と笑いの妊活記録

おすすめ記事