“五輪の魔物大歓迎”の飛込は東京五輪の鉄板穴場競技である
とにかく次から次へ選手が飛び込んでいき、次々にザブンザブンします。20名弱の選手がそれぞれ5回演技をした女子高飛込でも、1時間程度で競技が終了するほど。1分間に2人くらいずつ水に飛び込んでいくさまは、次々に揚げ物をあげる工場のベルトコンベアーのよう。心の準備とかでモタモタせず、ポンポン飛び込んでいくのは壮観です。
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そうした技はすべて事前に表示されます。
たとえば板橋美波さんの大技「前宙返り4回転半抱え型」だと「109C」の表示。
この数字と英字でどんな技かを示しているのですが、最終的にはそれぞれの技が持つ「難易率」が重要なので、難易率だけ見ておけば勝負展開は十分に理解できます。
「6243D」が「逆立ち後宙返り2回 1回半ひねり 自由型」だということがわからなくても、横に「難易率3.2」と表示されているほうだけ見ればついていける。これは、
ほかの採点競技でありがちな「何をやるのか、現地観戦ではよくわからない」という難しさを払拭する親切な仕組み
です。
事前の予告通りキッチリ演技し、実施する技や難易度は演技前に示され、テンポよく進行し、さらに入水だけ見ていれば大体わかる。飛込というのは非常にわかりやすい競技です。
採点種目はいろいろありますが、ダントツでわかりやすい
と言ってもいいくらい。
シンクロナイズドスイミングなんて、どっちが勝っているんだか演技を見たところでわからないじゃないですか。テレビで実況や解説が説明をするからようやくわかるだけで。その点、飛込は現地で見ていても困ることがありません。
最後の一本までどう転ぶかわからない振れ幅の大きさや、単純に「スゴく高い!」という超人ぶりも含めて、現地で素人が面白く見守れる競技
だと感じました。
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