更新日:2017年11月30日 14:50
スポーツ

WWEがターナー・グループとWCWを提訴――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第228回(1996年編)

 WWEはTBSとWCWの2社に対し、6.16“マンデー・ナイトロ”と7.7PPV“バッシュ・アット・ザ・ビーチ”から得る全収益の差し押さえとその3倍の損害賠償と裁判費用の全額負担を求め、さらに10項目におよぶTRO(テンポラリー・リストレイニング・オーダー=一時差し止め命令)を同裁判所に提出した。  TROの10項目は以下のとおり。 ①WCWのテレビ番組に出演する特定のレスラーがWWE契約選手であるかのような誤解を招く発言の禁止 ②視聴者・公衆をミスリードするような発言の禁止 ③WWEの商標を用いて視聴者を混乱させる行為の禁止 ④スコット・ホールを“レーザー・ラモン”“バッドガイ”と形容する行為、同選手がヒスパニックのアクセントを使う行為の禁止 ⑤S・ホールがWWE所属選手であるかのような発言の禁止 ⑥ケビン・ナッシュを“ディーゼル”“ビッグ・ダディ・クール”と形容する行為の禁止。アゴひげ、口ひげ、黒のタンクトップ、黒の革パンツ、黒革のブーツ、黒のベスト、黒革のフィンガーグローブ、黒のサングラスの使用禁止 ⑦K・ナッシュがWWE所属選手であるかのような発言の禁止 ⑧キャラクター名を明らかにせずにホールとナッシュを番組内に登場させ、視聴者を混乱させる行為の禁止 ⑨6月16日以前の(ホールとナッシュが出演した)“マンデー・ナイトロ”の映像の再使用の禁止 ⑩7.7PPV“バッシュ・アット・ザ・ビーチ”開催より前に“マンデー・ナイトロ”番組内で最低3回、「ナッシュとホールが1996年5月27日にWCWと専属契約」「WWEとWCWは業務提携関係にはなく両団体による対抗戦の計画もない」ことを番組内で告知しなければならない
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7月第2週に大陪審(予審)をおこなうことを両者に通告
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