更新日:2017年11月14日 13:50
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竹原ピストルがオヤジのハートを鷲掴みする理由【コラム二スト木村和久】

 今後ライブ活動は、年間50本程度に絞り、メジャー化を目指すと言っていました。そこは、ちょっと危惧しますけどね。 「自分と作品を同一化させると、いつかズレが生じて、心身ともに崩壊してしまう」と言われています。  地方でライブ活動をしているから、名曲が生まれるわけで、辞めたらいけないような気がしないでもないのです。  本人はいたって前向きです。何が起きても、晩年の尾崎豊状態にはならないでしょうが。結果を求めない温かいメッセージが、我々にどんだけの生きる気力を与えてくれることやらです。  太宰治の「晩年」という短編集の中に、こういうくだりがあります。 「死のうと思っていた。ことしの正月、よそから着物を一反もらった。(中略)これは夏に着る着物であろう。夏まで生きていようと思った」  これを竹原流な表現に変えると、こうなります。 「適当な人生を送っていた。竹原ピストルを聞いた。そうか、このまま、頭を抱えながら生きてればいいんだ。あと数年、自分だけの汗をかき、自分だけのちっぽけな花を咲かそう。それでいいと思った」
木村和久

木村和久

 ありがとう、竹原ピストル。 ■木村和久(きむらかずひさ)■ トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦。著書に『50歳からのかろやか人生』
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