更新日:2022年11月29日 11:52
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プレミアム駅弁への誘い…定番がバージョンアップ!<第53回駅弁大会ルポ第6弾>

 2週目に突入した京王百貨店の「第53回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」。18日からは、実演駅弁の調整元が入れ替わったり、輸送駅弁のラインナップが変わったりして、駅弁好き、駅弁大会好きは新たな気分で大会に臨めている。  そんななか、今回の大会は、定番駅弁の調整元が次々と新作やプレミアムな進化系を大会に送り込んできている。  その一つが毎年大会でも看板駅弁となっている「峠の釜めし」(1000円)。今大会でも午前中から「釜めし」の到着を待つ人々で大行列となっている。その調整先「おぎのや」が今大会に送り込んできた“刺客”が「SL釜めし」(1800円/群馬県 信越本線 横川駅)だ。  漆黒の掛け紙、そして割り箸。高崎駅などで限定で発売されているこの真っ黒な釜めしはSLをイメージして製作されたものだという。掛け紙は機関車の前面をイメージしたもの。「S330201」の表記は実際の車両ではなく、横川駅で「峠の釜めし」を初めて販売した「昭和33年2月1日」を意味している。  黒光りした益子焼の土釜は、妙な艶めかしさを放っている。重たい土鍋の蓋を開けると、赤、黄、緑、紫とカラフルな色合いが飛び込んでくる。釜めしなのにローストビーフ、そしてパプリカ、アスパラ、赤玉ねぎなどの蒸した野菜が盛られているではないか! 機関車の「火室」イメージしたその配色に思わず見とれてしまう。

お新香かと思いきや、杏と豆

 さっそくローストビーフをひと口。柔らかくかつ肉の味も濃く申し分ない。蒸し野菜は歯ごたえを残しており、野菜の甘みも感じる。黒い割り箸を立て、ご飯を掬い出すと、出てきたのは真っ黒なイカスミご飯。これはパエリアだったのか! 和物の釜めしにスペイン料理。意外性にやられた。わさび漬けとお新香が入っている「峠の釜めし」名物の別添え容器には、杏と煮豆。ことごとく予想を裏切ってくれる。  チラシにもなんの説明もなくあえて「情報統制」をしているようにも思えるこの「SL釜めし」。地元でも期間限定で発売されている“レア弁”、この機会に試してみてみるのはいかがだろうか?
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お次は駅弁大会の「超名物弁」
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【第53回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会】
1月10日(水)~23(火)
京王百貨店新宿店7階大催場
午前10時~午後8時 ※23(火)は午後6時閉場
https://www.keionet.com/info/shinjuku/ekiben2018/index.html
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