雑学

メンズファッションが新鮮に見える「同色ネクタイ」/ドリス・ヴァン・ノッテンに学ぶ

【モードをリアルに着る!オム Vol.3/小林直子】

 ドリス・ヴァン・ノッテンはアントワープ王立芸術アカデミー出身のベルギー人のデザイナーで、1990年代のデビュー以来、本当の意味で第一線で活躍している人です。自分のスタイルを貫くことで、「はやりすたり」から逃れることができた、希有なデザイナーではないかと思います。

 そんなドリス・ヴァン・ノッテンは、アントワープ郊外の邸宅で花を育てながら暮らし、その暮らしの中から得たインスピレーションで、服をデザインします。そのためでしょう。ドリスがデザインする服は都会向けというよりは、郊外あるいはカントリーサイドにお似合いなスタイル。過剰なファッションの見せびらかしからはほど遠く、ふと気づけば、それがファッショナブルだったとわかるような、そんなスタイルです。

 2018年の春のコレクションも、グリーンやブラウンなど、自然界に存在する色で構成された、リラックスしたワークウエアスタイルが多く発表されました。派手さはないかわりに、誰にでも取り入れやすく、無理なく着られるものだと思います(その価格を除いては)。

 さて今回、そんなスタイルの中から拝借できそうなコーディネートは、シャツとネクタイを同色にするというスタイル。男性の衣服のスタイルはウィメンズに比べて、構成するアイテムが圧倒的に少ないです。ウィメンズが男性服まで取り入れているのに対して、メンズはスカートをはくわけにもいかないし、じゃらじゃらととネックレスをつけたり、バングルを重ねづけするわけにもいきません。

 そんな中、誰でも持っていて、違和感なくシャツに付け足すことができるのはネクタイです。なぜネクタイをするのかということについては、その象徴的な意味も含めて、いろいろな説があり、今ここでそれを論ずるつもりはありませんが、とりあえず、ネクタイは正装には必ず必要なアイテムであり、それを付け足すだけで、きちんとした感じを演出できます。

 今回、ドリスが提案しているように、カジュアルなワークパンツにシャツ、そしてシャツと同色のネクタイをすることによって得られるのは、カジュアルだけれどもきちんとしていて、しかも、ネクタイとシャツが同色なので悪目立ちすることも、おしゃれを過度に強調することもなく、何気なく、気づかない人にはわからないような、さりげないおしゃれな感じです。

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仕事以外の日常の中できちんと見せたい時に

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