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『ちびまる子ちゃん』の楽曲を歌った大物列伝。KinKi Kidsや植木等も

 先日53歳で逝去した、人気漫画家さくらももこ。代表作『ちびまる子ちゃん』は1990年にアニメ化され、以降中断をはさみながらも現在も放映が続いている、まさに平成を代表するアニメ作品だ。  長寿作品だけに、オープニング(OP)やエンディング(ED)曲をはじめ多くの楽曲が提供されている本作。ここでは数ある”まる子ミュージック”の中から意外なエピソードをピックアップして紹介していこう。

TVサントラ『まるまるぜんぶちびまる子ちゃん Compilation』

『おどるポンポコリン』B.B.クィーンズ(1990年)

『ちびまる子ちゃん』といえば、やはりこの曲。アニメ第1期の初代EDテーマ(1990年)であり、当時、累計160万枚超のセールスを記録した。同年のレコード大賞やFNS歌謡祭などの賞を総なめにし紅白にも出場、社会現象となった。楽曲だけでなく、初代のED作画は『夜は短し歩けよ乙女』『ピンポン THE ANIMATION』の監督を務めた湯浅政明が担当していることでも有名だ。以降も多くのアーティストがカバー・リメイクを担当し、近年ではE-girlsやゴールデンボンバーなどのバージョンが知られている。

『おどるポンポコリン』

<主なポンポコリン歌唱歌手一覧> 『DISCOおどるポンポコリン』WITCH(1990年) 『おどるポンポコリン』ManaKana&泉谷しげる(1998年) 『おどるポンポコリン』木村カエラ(2009年) 『おどるポンポコリン〜ちびまる子ちゃん 誕生 25th Version〜』B.B.クィーンズ(2011年) 『おどるポンポコリン』E-girls(2014年) 『おどるポンポコリン』大原櫻子(2015年) 『おどるポンポコリン』ゴールデンボンバー(2016年)  このように、さまざまなかたちでカバーされるのも元の曲がとんでもないからこそ。作詞は原作者のさくらももこが担当し、作曲は織田哲郎。織田が創設にかかわったビーイングの90年代飛躍のポイントともなった1曲である。また、ブルースの巨人・B.B.キングをもじったB.B.クィーンズ名義で歌唱を担当したメンバーもくせ者ぞろい。もともとフュージョン・ブルースなどいろいろなジャンルで活動していたミュージシャンを集めて作られたグループで、なかでも男声のボーカル近藤房之助は実力派のブルース歌手だ。  ちなみに初代OPテーマ『ゆめいっぱい』(歌・関ゆみ子)は、OPテーマのなかで唯一、原作者さくらももこの作詞ではない。

『走れ正直者』西城秀樹(1991年)

 第1期2代目EDテーマ。日本初のスカでヒットした曲と言われている。そもそも作者のさくらが小学生のころ西城秀樹のファンで、作中にも西城秀樹のようなアイドルが登場するエピソードが存在している。そんな縁からのED起用になったようだ。5月16日に永眠した西城秀樹。後を追うようにして亡くなった、さくらともども偲ばれる。

『走れ正直者』

『うれしい予感』渡辺満里奈(1995年)

 第2期初代OPテーマ。元おニャン子の渡辺満里奈が歌った。今となってはネプチューン名倉の妻としてのほうが有名か。作曲は元はっぴぃえんどの大瀧詠一が担当。

『うれしい予感』

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