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中国経済が来年もし崩壊したら…日本企業への影響は?

 経済力や技術力で「日中逆転」が叫ばれ、イノベーション大国として中国を持ち上げる論調が近年増えていたが、米中貿易戦争の火蓋が切られた夏頃から、流れが一気に変わったように見える。日本経済への影響はどうか。エコノミストの安達誠司氏は解説する。

中国経済

日本企業への影響がすでに出始めていた!?


「ここ2年くらいの日本の輸出の伸び率のうち、アジアへの波及効果などを含めると、半分くらいは中国の寄与によるもの。代表的なのは建設機械や資本財、スマホなどの電機部品など。仮に中国経済が崩壊すれば、単純計算では日本の輸出の伸び率は半分になるでしょう」

 すでに中国の景気減速の影響を受けている銘柄もあるという。

「中国部門の割合が大きい建機メーカーのコマツは中国の景気減速に歩調を合わせるように、今年に入り株価が低迷しています。また、10月11日、爆買い関連銘柄の代表格、資生堂株が一時、前日比8.1%と大幅下落した。これも中国の景気減速が嫌気されたと見られている。ほかにもファナックや東レといった中国関連株はいずれも軟調に推移している」(安達氏)

 ただ一方で、中国政府は崩壊という事態を避けるために手段を選ばないという見方もある。ジェトロ・アジア経済研究所の上席主任調査研究員・大西康雄氏は言う。

「アジア通貨危機では、外貨が入ってこなくなって金詰まりが起きた。一方、中国はインフレに注意する必要はあるが、自由に人民元を発行できる。市場経済では、実際の経済活動に応じて通貨発行量が決まるが、中国は極論すれば政府の考え次第で発行できる。為替レートについては3兆ドルの外貨準備を政府がコントロールしていることから一定の安定を担保することができます。

加えて、中国の銀行はほとんどが国有で、政府にとって第2の“財布”です。地方政府は赤字を抱えているが、それも中央政府が引き受けることができる。銀行全体が債務超過にならない限り、財政は破綻しない」

 それはもう、屍になっても動き続けるゾンビのようにも見える。来年こそ崩壊するのか!?

【安達誠司氏】
エコノミスト。丸三証券経済調査部長。近著に『デフレと戦う― 金融政策の有効性 レジーム転換の実証分析』(日本経済新聞出版社、共著)など

【大西康雄氏】
ジェトロ・アジア経済研究所新領域研究センター・上席主任調査研究員。在中国日本国大使館(北京)勤務や、上海センター所長などを経て現職

― 中国経済は崩壊する ―


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