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2019年、チャイナショックに備えよ。中国経済を崩壊させる要因たち

 経済力や技術力で「日中逆転」が叫ばれ、イノベーション大国として中国を持ち上げる論調が近年、増えていたが、米中貿易戦争が火蓋を切られた夏頃から、流れが一気に変わったように見える。株安元安、住宅ローン危機、P2P金融の崩壊など新たな「不安要素」が挙げられているが、ほかにも以下のような「中国リスク」が考えられるのだ。

中国

一帯一路

 中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に暗雲が立ち込めている。4月、欧州連合28か国中、27か国の駐北京大使が「自由貿易を損ね、中国企業の利益を最優先している」と一帯一路を批判する報告書に署名(中国と蜜月関係にある独仏も)。一方、ドイツは8月、中国企業による自国ハイテク企業の買収を阻止。同構想の先行きが不安視される。

東北3省

 中国は改革開放以来、沿岸部から先に発展していったが、例外がある。人口約1.2億人を抱える東北3省(黒竜江省、吉林省、遼寧省)だ。’17年度の経済成長率はそれぞれ6.4%増、5.3%増、4.2%増と全国平均(6.9%増)を下回り、中国経済にとって“お荷物”に。テコ入れを図るべく習主席は9月に3省を視察したが、前途は暗い。

親中首脳失脚

 アジア各国で「親中派」の首脳の失脚が相次ぐ。マレーシアでは5月の総選挙で現職が敗れ、中国と距離を置くマハティール氏が返り咲いた。パキスタンでも7月に一帯一路を支持するナワズ・シャリフ首相が敗れ、モルディブも9月にアブドラ・ヤミーン首相(共に当時)が敗れた。中国は、外交戦略の見直しを迫られている。

中国製造2025

 ハイテク製造強国を目指す同戦略では、AIやロボット、IoTなど先端技術の研究開発が盛んに行われ、その中心である広東省深圳市が注目されている。だが、米中貿易戦争やAI開発の停滞、監視社会化への懸念から投資額が昨年に比べて減った。また、「中国AI商業化実現報告書2018」でAI系スタートアップの9割は赤字だと暴かれた。

中国

EVバブル崩壊

 いまや電気自動車(EV)の世界最大市場となった中国。その原動力となっているのは、政府による補助金などの優遇政策。しかし、不正受給が相次ぐなど弊害も多い。政府は段階的に補助金の枠を縮小させ、’20年には完全撤廃する方針だが、それが実行されれば、中国に約500社もあるとされるEVメーカーの倒産ラッシュが始まるだろう。

ウイグル問題

 新疆ウイグル自治区は10月、ウイグル人を収容する施設を「職業訓練センター」として合法化。国連の報告によると、中国はウイグル人100万人を収容しているというが、弾圧はさらに強まりそうだ。イスラム教そのものを否定する洗脳教育は、中東諸国にとって許しがたい行為。原油供給源である中東と中国の関係が悪化しかねない。

取材・文/『週刊SPA!』編集部 写真/AFP=時事





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