コンビニランチを“男らしくSNS映えさせる”方法
今やスマホを持つ人の多くが、これから胃袋に入ろうというものを撮ってはSNSに公開し、また撮ってはSNSに公開している。どうせ撮るなら、より美味しそうに、よりきれいに撮りたいと考えるものだ。そこから「映え(ばえ)」という言葉が生まれ、世の中にはカラフルな映えランチの撮り方指南サイトがあふれている。
通常、ご飯の写真は俯瞰で(真上から)撮るとそこそこ「らしい」のが撮れるものだ。
プロカメラマンが撮影時に丸い銀盤を下から照らしているのを見たことがあるだろう。通常、陰になる部分に光を当てることで、より見せたいものを鮮明にすることができる。
分かりやすくするために、背景を黒くしてみた。
被写体に光を当てることで、色を際立たせ、写したいものを漢らしく明確にする効果があるのだ。とはいえ、プロのカメラマンでもなければレフ板など持っていないだろう。だが大丈夫、光を反射するものがあればいいので、アルミホイルやコピー用紙で代用できる。
光の差している反対方向からレフをかざし、光を反射させて被写体に光を当てればいい。
スマホで撮影する際、かざしたスマホの影に被写体が入ってしまうことがままある。それもレフ板で解決だ。写真は光で決まる。まずはその基本を押さえて、次はアングルのコツだ。
では、大きいものをより大きく、普通のものをよりダイナミックに見せるにはどうしたらいいだろうか。
「大きなソーセージ」のチリミートドッグで試してみよう。
俯瞰で撮ると、大きいとは言われているが、実感はない。
しかし、こう撮ったらどうだ?
……大きい……!!
もっとも目立たせたいポイントがあるならば、それをどこから撮ったらいいか探していく。画面を見ながらスマホを移動させていき、より目立つアングルを見つけるのだ。試しにアングルを探してみよう。
この角度だとソーセージは割と普通サイズ。
目立たせたいのは、やはり「大きなソーセージ」ではないだろうか。そこで、ソーセージの先端に向かってスマホを移動させていくと……。
だんだん……
大きい! ちなみにここまで寄ると大きすぎてどこかいかがわしいので、ほどほどに。漢らしく、だが下品にならないのが「漢の映え」だ。
しかしコンビニ飯の場合はどうだろうか。ただ撮っただけでは、淋しそうなションボリごはんに見えはしないだろうか。ネット上では、SNSにアップされたマズそうに見える写真を「メシマズ写真」と呼び、陰でからかわれてしまうこともある。
それはダメだ。大したものを食べていなくても、派手に撮って周囲をうならせたい……!
あえて漢らしく、ダイナミックな映えごはん写真を撮るためにはどうすればいいのか。そんな欲望を満たすため、今回はコンサートなどのライブ画像の撮影をしているフォトグラファーの加藤千絵(かとうちえ)氏に、“漢の映えごはん写真”の撮り方をレクチャーしてもらった。
ちなみに、一般ユーザーと同じ環境にするために、画像はすべてiPhoneXで撮影している。
まずは基本の「レフ板効果」
被写体をダイナミックに見せるには?
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ライター・編集、少女マンガ研究家。スタッフ全員が何らかの障害を持つ会社「合同会社ブラインドライターズ」代表。著書に著名人の戦争体験をまとめた『わたしたちもみんな子どもだった 戦争が日常だった私たちの体験記』(ハツガサ)などがある
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