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有馬記念 結局、オジュウチョウサンって“消し”なのか?

中山大障害

歴史的名勝負だった中山大障害から1年、戦いの舞台は有馬記念となった。

 今年の有馬記念は難解だ。馬券を買う全ての人に例年にはない特殊な予想が迫られている。予想を難解にさせているワケとは……そう、オジュウチョウサンだ。障害競馬の絶対王者はどれだけ馬券に絡む可能性があるのか? 夢と現実を天秤にかけ、実際のところどうなのかに焦点を絞り真剣に検討してみた。今回も公営競技をネット配信で初心者にわかりやすく解説する活動を続ける筆者・シグナルRightと、同期の松坂世代でネット競馬ブログ界の重鎮「世界的備忘録」の競馬ブロガーg.kishi氏のコンビで「生主の目」と「ブロガーの目」から、そして事前に実施したアンケート結果も加えてレースを紐解こうと思う。

真っ二つに分かれた「競馬ファンの目」

 今回、勝SPA!取材班はTwitterアンケートを実施。具体的にオジュウチョウサンを馬券へ組み込むか否かを尋ねた。 Q:有馬記念ですが、あなたは何かしらオジュウチョウサンが絡んだ買い目の馬券を購入する予定ですか? 21% 本命で買う 31% ヒモや相手に含める 48% 買い目に入れない 141票  買うか買わないかで見れば、ぼぼ半々に割れた。全体で見れば「半信半疑」という言葉がぴったりなのかもしれない。オジュウチョウサン買いを養分と捉える人もいるだろうが、本命派以上に、ヒモでも買っておこう派が多い点を見ると、単勝がおいしいという単純な状況でもなさそうに思える。

「生主・シグナルRightの目」可能性を追う武豊の作戦は?

 平地再挑戦となった開成山特別、南武特別ともに前に馬を置いての先行策だった。しかし、有馬記念ともなれば相手のランクはいくつも上。前を捕まえる脚に鋭さが求められてしまう。オジュウチョウサンが抱える一番の不安は「キレ」だ。スタミナはもう文句ないが、鋭い脚を使える目処はどこにもない。これを見込んだレースこそ博打になってしまう。
公営競技生主・シグナルRight

公営競技生主・シグナルRight

 ジャパンカップと南武特別でのレースタイムは5秒もの差。武豊騎手も気にしていたことだ。今回はジャパンカップ優勝馬アーモンドアイは不在だが、コース違いとはいえ時計を詰める作業をどこかでしないといけない。キレの目処がつかない以上、時計を詰める作業で可能性がある手段は、道中の時計で詰めること……つまり、逃げの一手だ。
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間違いなく舞台は整ってはいる
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