年収アップする方法は? 「とりあえず転職」では絶対にうまくいかない
適正年収を算出したうえで、現在の年収が自分の強みやスキルに明らかに見合っていなかったら転職も視野に入れるべきだという。とはいえ、誰しもが転職で年収アップを果たせるわけではない。常見氏は「一番ダメなのは『とりあえず転職して年収を増やしたい』という安易な考え方」だと続ける。
「現在の年収に満足できていない人が転職で年収アップをもくろむケースが多々ありますが、こういう人は転職しても年収横ばいが関の山。年収減も考えられます。
なぜなら転職先の企業は『高い年収に見合ったスキルを持つ人』を採用したいわけで、どんなに希望に燃えていようが強みやスキルがなければ年収アップは絶対に無理。まずは今いる会社で、他社でも認められる強みを磨くべきでしょう」
常見氏もかつては3度の転職を経験。その際「あえて年収が下がる道を選んだこともある」という。
「年収は下がりましたが、そこで学んだスキルは今も生きているし、経験として絶対に必要だったと思っています。こうやって中長期的にスキルを磨いて、自分の需要があるところで周りの期待に応えようと思って働くこと。
シンプルですが、最終的に年収800万円の壁を超えるには、それが一番の近道ではないでしょうか」
【常見陽平氏・働き方評論家】
千葉商科大学国際教養学部専任講師。専攻は労働社会学で、「働き方」をテーマに執筆、講演を精力的に行う。リクルート、バンダイ、フリーランスを経て’15年4 月より現職。『社畜上等!』(晶文社)など著書多数
― 年収800万円の壁を超えろ! ―1
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