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槇原敬之『もう恋なんてしない』は救いのない歌だった!? 名曲たちの意外な秘話

スピッツ『ロビンソン』(1995年):仮タイトルがそのまま正式タイトルに採用

 4月1日から放送開始のNHKの連続テレビ小説『なつぞら』で主題歌を担当するのは、2017年に結成30周年を迎えてもなお精力的なスピッツ。いくつもの名曲を送り出してきた彼らが大ブレイクするきっかけとなったのは曲は、1995年に発売された『ロビンソン』である。  イントロの美しいギターアルペジオ、草野マサムネの「ル~ララ~♪」という裏声などなど、魅力が満載のこの曲だが、タイトルの意味を考えたことはあるだろうか。そう、歌詞のなかに“ロビンソン”という単語は全く出てこないのだ。  実際のところ、“ロビンソン”とは草野がタイを旅行中に見かけたロビンソン百貨店が由来であり、最初は曲の仮タイトルだったはずが、なぜか正式タイトルに昇格していたとのこと。もっとも、この曲をプロデュースした笹路正徳は「冒険小説の『ロビンソン・クルーソー』を連想する」と話しているし、あながち歌詞と無関係ではないのかもしれない。

L’Arc~en~Ciel『HONEY』(1998年):レコーディングの土壇場で「あと1日だけくれ」

 近年は、各メンバーのソロ活動のほうが目立つL’Arc~en~Ciel。1998年にはシングルを3枚同時リリースするという大胆な戦略でヒットチャートを席巻したが、その3枚で最も売れた『HONEY』は、もしかすると違う曲に差し替わっていた可能性があるという。  作曲者のhydeが自叙伝で記したところによると、当時はスケジュールが切迫しており、彼が満足できていない別の曲をシングル用にレコーディングする一歩手前だったそうだ。ただ、『HONEY』のサビの「かわいた風をからませ~♪」というメロディまでは出来上がっていたため、hydeは「あと1日だけくれたら残りも完成させる」と周りに宣言。  そんな火事場の馬鹿力で生み出された『HONEY』は、のちにソロでセルフカバーするほど、hydeにとってお気に入りの1曲に。hydeは「レコーディングや曲作りに時間をかければいいってわけじゃない」とも発言しているが、これは何事にも当てはまるだろうか。
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西野カナ『トリセツ』の背景には…
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