ニュース

川崎殺傷事件で、我が子が心配に…子供を遠隔で見守るガジェットがある

全周囲カメラも搭載のSOSスマートバンド

 去年末、クラウドファンディング『Indiegogo』に登場し、注目を集めた『KEZ』という製品がある。これは高齢者から子供までを想定したスマートバンド。装着者の身体の状態を読み取ることができる。
 心拍数、血圧、体温等の生体リズムは、何か非常のことがあればすぐに乱れてしまう。KEZはそれを認識し、登録先のスマートフォンへ異常を通知する仕組みだ。  その際、GPS位置情報とKEZ装着者の周辺を録画した映像も送られる。KEZには360度魚眼レンズが搭載されていて、スマホからその光景を見ることが可能。  仮にKEZを子供に持たせた場合、事故や事件があればすぐさまそれを察知し、映像付きの緊急情報を親に知らせるというわけだ。また、KEZは4Gと3Gの回線に対応する。電池切れを起こしてない限りは、どこにいても作動する。

スマートウォッチにもなるキッズ向けスマホ

 もうひとつ、こちらはクラウドファンディング『Kickstarter』に出展された『Novus』という製品である。こちらはモジュラー型のスマートフォン。電話モジュールと時計モジュールが用意されていて、時計モジュールと組み合わせれば文字通りスマートウォッチとしても活用できる。
kickstarter

画像は、クラウドファンディングサイト「Kickstarter」より

 とはいえ、「子供にスマホを持たせるのは不安……」と考えている親は少なくないだろう。実際に子供が親のクレジットカードを盗み見て、ソーシャルゲームに課金するということが後を絶たない。また、SNSで知り合った人に実際に会いに行ってしまったということもある。  だが、Novusは使用者が能動的にアプリをダウンロードしたり、SNSを利用したりということは一切できない。一方で音声通話、ビデオ通話、テキストメッセージの送受信は可能で、GPS位置情報機能も備わっている。いざという時にSOS通知も可能だ。  Googleの音声アシスタントとも連携できるから、装着者が声でNovusを操作することもできる。

我々に何ができるのか

 以上に挙げたものは、あくまでも数ある同種製品の中でもほんの一部である。この分野の製品は海外でも大いに注目されており、各国の企業があらゆる製品の開発に続々と取り組んでいる。  消費者の関心も極めて高い。KEZもNovusも、クラウドファンディングでの資金調達に成功。KEZは今年8月に予定される出荷を待つのみだ。それが成功すれば、市販化の道もあり得る。  日本は世界的に見ても治安のいい国と言われている。しかし現実として、痛ましい事件が発生してしまった。今後、同様のことが二度と起こらないとは誰にも言えない。その日その時、我々には何ができるのだろうか。此度の戦慄と悲しみの中から、それでも我々は「より安全な生活」のために考察しなければならない。<文/澤田真一>
ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー
1
2
テキスト アフェリエイト
新Cxenseレコメンドウィジェット
おすすめ記事
おすすめ記事
Cxense媒体横断誘導枠
余白
Pianoアノニマスアンケート