更新日:2023年04月18日 10:45
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「何をしても長続きしない」人の根本原因

いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第114回 継続

「最初から長続きすること」を見つける

 どんな物事でもある程度の結果を出すには継続が必要です。仕事や資格の勉強も、ダイエットや筋トレも、一朝一夕でできることなどありません。しかし、同時に継続ほど難しいことはありません。私たちは「何をやっても長続きしないこと」に、いつも頭を悩ませています。  どうすれば物事が長続きするようになるのか。この問いに答えるにはちょっとしたひねりが必要です。なぜなら、その答えとは「最初から長続きするものを見つける」というものだからです。そして、その「最初から長続きするもの」のことを「宿命」と言います。  ある男性は神社にお参りに行った時に、参道に転がっているセミに気づきました。そのセミは右半分が成虫で、左半分が幼虫という奇形でした。彼はそのセミを見た時に「こいつはまだ生きたがっている」と感じて、近くの木にひっかけてやりました。するとそのセミは木を上っていったそうです。  この話を聞いた私は、一年前にも似たような話を彼としたことを思い出しました。その時も彼は神社にお参りに行って、参道で仰向けにひっくり返っているカナブンを見かけていました。そして、やはりそのカナブンをうつ伏せに戻してから、ご祈祷に向かったそうです。  この二つの話が結びついた時、私は「それが彼の宿命なのだ」と確信しました。彼はもともと特別支援学校の教師をしていました。そんな彼が教師を辞めてビジネスを志した時に選んだのは、子育てに悩むお母さんに対するカウンセラーでした。それと並行して、障害者スポーツの振興にもずっと携わっています。彼は「誰かを助ける」ということをやめられないのです。

宿命とは「どうしても目に入ってしまうもの」

 宿命とは「どうしても自分の目に入ってしまうもの」です。自分が期待することは無関係に、どうしても目に入ってきてしまう。気になってしまう。居ても立っても居られなくなってしまう。それをなんとかせずにはいられなくなってしまう。その対象こそが自分の宿命です。  物事には流行り廃りがあります。理屈で考えれば、流行りに乗る方がビジネス的にはクレバーです。しかし、「コレが流行っているからそれを商売にしよう」と考えても、ほとんどの人が挫折します。その理由は長続きしないからであり、それが自分の宿命ではないからです。  人助けをやめられない彼は、その宿命と向き合うようになって、人生が好転し始めました。自分の考えに賛同してくれる人が不思議と集まるようになり、その考えが実現するようになったのです。つい先日も「おかげさまで最近、思うがままに事が進んでおります」と連絡をくれました。
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ノウハウを実践してもうまくいかない理由
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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