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元『競馬エイト』回収率トップ記者が有馬記念でキセキを狙うワケ

有馬記念は穴党に出番のあるレース

 有馬記念は穴党としてはけっこう好きなレースなんですよね。小回りでコーナーを6回も回りますし、単純な瞬発力勝負にもなりにくく穴馬にもチャンスがありますから。昨年、国枝調教師も有馬記念は「実力に優ると思える馬が負ける」とコメントして話題になりましたよね。そんな中で今年は管理馬のアーモンドアイを出走させるわけですが、穴馬もつけ入る隙があるということですよね。

鈴木ショータ氏

 現時点で僕の注目馬はキセキです。有馬記念においてはローテーション、騎手、レースラップを重視して毎年予想しており、すべてプラスに働きそうなのがこの馬なんです。  まずローテーションに関してですが年末のビッグレースとあって、蓄積してきた「疲労」との戦いになってきます。レースの間隔が狭いジャパンカップ組は期待値が低く、過去10年で単勝回収率31%、複勝回収率62%と人気を裏切っていることが多いです。反対に菊花賞や凱旋門賞のように2カ月以上間隔があいているパターンでは【5・1・2・10】と好走率も高く、単勝回収率100%、複勝回収率98%と馬券的な妙味も十分。キセキは昨年5着に敗れましたが、ジャパンカップを経由していたうえに秋4戦目で少なからず疲れがあったと思います。当時騎乗していた川田騎手も「秋4戦目まで頑張り続けたこの馬に敬意を表したいです」とコメントしていましたし、十分評価できる5着だったと思います。今年に関しては凱旋門賞から2カ月以上間隔をあけての出走なので、昨年以上の走りは期待できるのではないでしょうか。  もうひとつ重視したいファクターは「騎手」です。結論から言えば外国人騎手が狙いです。まだ中学生だった時にディープインパクトが負けた有馬記念を見て衝撃を受けましたが、その時勝ったのも外国人騎手のルメール騎手でした。追い込み馬だったハーツクライで先行策をとり見事な勝利でした。外国人騎手という大きなくくりでみると、ハーツクライの例のように「積極策」が多いんですよね。言葉を換えれば「脚のタメ殺し」が少ないんです。それが中山芝2500mの舞台ではプラスに働くことが多いのだと思います。ルメール騎手やM.デムーロ騎手を含めた外国人騎手はこの10年で複勝回収率は126%にものぼります。1~4枠に限れば同回収率は148%に上昇。8番人気2着③クイーンズリング(ルメール騎手)、9番人気2着の⑥トゥザワールド(ビュイック騎手)のように内を回り馬群を捌いてくる技術も外国人騎手は高いので、内枠+外国人騎手は今年も警戒したいです。キセキの鞍上もムーア騎手ですから申し分ないですね。

有馬記念に求められる長くいい脚をも満たす馬

 最後に「レースラップ」です。過去10年の平均のレース上がり3Fは35秒5とかなり遅いです。残り1000mあたりから1F11秒台に加速していく年もあり、「切れる脚」よりも「長くいい脚」を求められます。似た傾向のあるレースは宝塚記念です。平均上がり3Fは36秒0。距離も2200mで有馬記念同様に「非根幹距離」と呼ばれる特殊な距離ですし、直線が短いコースでもあるため、似たような適性が試されるんですよね。ゴールドシップや古くはグラスワンダーなどグランプリホースが誕生するゆえんはこうした適性面の背景があるからだと思います。今年の宝塚記念の1~3着を振り返ると、1着リスグラシュー、2着キセキ、3着スワーヴリチャードでした。  有馬記念に近い適性を示していたこの3頭はどれも面白いとは思いますが、有馬記念で最も人気薄となりそうなのがキセキでしょう。正直、宝塚記念ではリスグラシューに完敗でしたが、今回リスグラシューは上位人気が予想されます。リスグラシューとキセキは開いたオッズ以上には差がないと予想し、期待値が高そうなキセキを本命候補にしました。2500mの距離に替わってパフォーマンスを上げるのも菊花賞馬のキセキの方だと思いますし。  これだけ話しましたが有馬記念はファンの夢が詰まったドリームレースです。自分の「夢」を託したい!と思える馬を見つけて楽しむのもアリのレースですから、多くの人に楽しんでいただきたいですね。元「競馬エイト」トラックマン(栗東担当)。学生時代には中央、地方を全場渡り歩き、フランス、香港、ドバイまで駆け回っていた、根っからの現地観戦好き。『競馬伝道師』として週刊大衆やモンドTV「競馬バトルロイヤル」などでも活躍している。
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