更新日:2023年05月15日 13:13
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データで読み解く「M-1グランプリ決勝」…ネタ順が結果に与える影響とは?

昨年大会、審査員たちはどのように点数をつけていたのか?

 18時34分。「M-1グランプリ2019」決勝戦がスタートする。今年の審査員は昨年同様「上沼恵美子」「松本人志」「富澤たけし」「立川志らく」「塙宣之」「中川家礼二」「オール巨人」の7名が務める。2年連続で全員同じ審査員というのは史上初である。  昨年のデータを振り返りたい。 [データ1]ファーストラウンド上位4組の点数 1位「霜降り明星」662点(平均94.57点) 2位「和牛」656点(平均93.71点) 3位「ジャルジャル」648点(平均92.57点) 4位「ミキ」638点(平均91.14点) [データ2]各審査員の最高点と最低点 「上沼恵美子」最高点98点 最低点84点(落差14点) 「松本人志」最高点94点 最低点80点(落差14点) 「富澤たけし」最高点92点 最低点86点(落差6点) 「立川志らく」最高点99点 最低点85点(落差14点) 「塙宣之」最高点98点 最低点82点(落差16点) 「中川家礼二」最高点96点 最低点90点(落差6点) 「オール巨人」最高点93点 最低点84点(落差9点)  これを見ると、全審査員から93点を取れば、最終決戦に残ることができるが、富澤君の最高点が92点である。しかし、富澤君の最高点と最低点の差は6点なので、周りとの差が大きくつくことはない。そう考えると、落差の大きい審査員から多く点数を稼いだ組が有利ということになる。  全体の最高点をつけた志らく師匠と最低点をつけた松本さんの落差が同じ14点である。「ハマった」コンビに対してドンと点数をつけるのが志らく師匠で、「ハマらなかった」コンビに対してガクッと点数を下げるのが松本さんというところも伺える。  もっとも審査員が最高点をつけたコンビはそんなに変わらない。 [データ3]各審査委員が誰に最高得点をつけたのか(同点も含む) 「霜降り明星」……「松本人志」「塙宣之」「中川家礼二」「オール巨人」 「和牛」……「上沼恵美子」「富澤たけし」 「ジャルジャル」……「立川志らく」「オール巨人」 「ミキ」……「上沼恵美子」  となると、決勝戦でもやはり大きな影響を与えそうなのが「ネタ順」。今年も「笑神籤(えみくじ)」でネタを披露する順番が決まる。「笑神籤」とは出番直前にくじを引いて呼ばれたコンビが即舞台へ向かい、ネタを披露するというシステム。自分がいつ呼ばれるかわからず、出番が終わるまで緊張から開放されることはない。  さらに今年で3年目を迎えた「笑神籤」に大きな変更点がある。それは決勝のネタ披露直前まで敗者復活戦の通過者がどの組なのかを本人たちも含めてわからないというものだ。  これまでは決勝戦が開始する直前に敗者復活戦を勝ち上がったコンビを発表。そのコンビの札を「笑神籤」の中に投入して、決勝戦の「ファーストラウンド」がスタートしていた。しかし、今年は「敗者復活組」という札を「笑神籤」に入れて「ファーストラウンド」がスタートする。そして、その札が引かれると同時に敗者復活戦を勝ち上がったコンビを紹介して、即舞台へ向かいネタ披露となるのだ。  だから、敗者復活戦に出場する16組も最後まで緊張し続けなければならない……のは確かだが、これは敗者復活組の大チャンスだ!!
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敗者復活戦の結果発表は目玉の一つ
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1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。著書『芸人迷子

芸人迷子

島田紳助、松本人志、千原ジュニア、中川家、ケンドーコバヤシ、ブラックマヨネーズ……笑いの傑物たちとの日々の中で出会った「面白さ」と「悲しさ」を綴った入魂の迷走録。

⇒試し読みも出来る! ユウキロック著『芸人迷子』特設サイト(http://www.fusosha.co.jp/special/geininmaigo/)

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今年もやります!! ラジオでM-1!!
12月22日(日)18時30分~22時30分
ABCラジオ/AM1008・FM93.3「ラジオでウラ実況!?M‐1グランプリ2019」
出演/ユウキロックほか
radikoからも聞けます!! 全国の皆さん!! 一緒にM-1を楽しみましょう!!
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