更新日:2023年05月24日 14:55
カーライフ

時代の流れに逆らうマツダのこだわり。電動化や自動化がすべてじゃない!

これがマツダの生きる道

 ズバリ、期待はずれでした!  まず燃費がそんなによくない。CX-30で空いている都内をフツーに走って、リッター12㎞ぐらい。フツーのガソリン車より2割くらいいいけれど、それほどの差じゃない。  スカイアクティブXエンジンは、加速がいいのもウリだが、それもまあ2割アップというところで、フツーの人には差がわからないだろう。  担当Kの第一印象は、「ガソリンエンジン(ノンターボ)以上、ディーゼルエンジン以下ですね」だったが、フツーに走った時のフィーリングはまさにそんな感じだ。  もちろん、これで価格据え置きなら大戦果ですが、このエンジン、お値段がとっても高いのです。装備が同じなら、フツーのガソリンエンジンモデルより68万円も! その理由は、エンジンルームを開けてみればなんとなく理解できる。 オートクラブ エンジンカバーを開くと、その下には、めちゃめちゃギッシリと精密なメカが詰め込まれている。これだけメカがとぐろを巻いてるエンジンは初めて見た! 【参照】⇒冒頭のエンジンカバーを開けた写真  なにせこのエンジン、理想の圧縮着火を実現するためにスーパーチャージャーを持ち、マイルドハイブリッドシステムまで併用しているのだ。こんなに複雑じゃ68万円もお高くなるのは仕方ないが、それで得られる果実が小さすぎる……。  それでも我々カーマニアは、このスカイアクティブXエンジンに熱烈なエールを送りたい。だって、CASEなんてぜんぜん望んでないから! クルマは、あと20年は内燃機関でイイ。電動化はオレが死んでからにしてくれ。愛する内燃機関の進歩を前面に掲げるマツダを、応援しないわけにはいかん!
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スカイアクティブXのCX-30より、クリーンディーゼルのCX-5(293万7000円~)が魅力的に感じるのは担当Kだけでしょうか? 値段も安いし、CX-5ならクリーンディーゼルでも6MTを選べるし

 マツダはMTにもこだわってくれている。このCX-30にもちゃんとMTが設定されている。日本じゃほとんど売れないとわかっていても出す! エライ! 涙が出る。  CX-30はスタイリッシュだし、インテリアも乗り心地も良好。とってもいいクルマだ。ただ、お値段を考えると、ディーゼルエンジンがオススメだろう。それで何の問題もないです!
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実は広島のマツダ工場には秘密の部屋があり、就業後に有志が集まって会社にナイショで新型ロータリーエンジンを開発している……。そんな妄想をせずにはいられません(担当K)

【結論!】 ユーザーとしては、スカイアクティXはともかくとして、マツダのディーゼルエンジンの改良を希望します。8年前に出たときは感動したけど、いまやパワーも燃費も欧州メーカーにどんどん追い越されつつあるので。
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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