更新日:2023年05月24日 15:09
エンタメ

『ラーメン大好き小泉さん』制作秘話。主演女優・桜田ひよりはひとりで「ラーメン二郎」へ

自分の「好き」を仕事にする方法

――今回登場するお店は8軒と聞きましたが、毎回毎回、どういう基準で取り上げるお店を決めてるのでしょう? 赤池:基本はまず「今回はこういうテーマでやろう」ということを決めて、その上でストーリーを作り始めますね。実は基本的にこのドラマって、私以外にラーメンに詳しいスタッフが特にいないんです。そんななかでここ最近のラーメンの流行だとか、僕が面白いなと思うラーメントピックだとかをラーメン素人のスタッフに語っていくと「それはくだらないね」とか、逆に「そんなことあるんだ」っていうふうに驚かれることがありまして……。
桜田ひより

小泉さんの食べっぷりにも注目したい!(C)フジテレビ

 その驚かれた例が“連食”。ラーメン好きは2軒3軒はしごするパターンもあるけど、店内で気になるメニューが複数あった場合は2杯以上食べたりするんですよと。そこから「なんですか、それ!?」っていう話になり、それで今回は“店内連食”がテーマの一つになりました。その上でじゃあ実際どこのお店で撮影しようかといくつかの候補を考えていきました。実際、1店舗でまったく別の味が楽しめるお店も登場します。 ――ここまでのお話で本当にラーメンについてお詳しいことが伝わってくるのですが、自分の好きなことを仕事にするって簡単なことじゃないですよね。何か大切にしている考えとかはあるんですか? 赤池:僕は本当にラーメンが大好きなんです。仕事の合間に少し時間が空いたら、必ずどこかのお店に行きますし、ラーメンを最優先に考えているかもしれない(笑)。 「そんなラーメン好きな僕としてはこの企画面白いと思うけど、じゃあラーメンに全然興味がない人はどうかな? もしかしたらちょっと面白いかもって思ってもらえるところがあるかも」みたいなことを極力考えます。自分の持つ知識を俯瞰して見るんです。万人受けするところと自分のマニアックな部分との共通項を探して、その間に橋を架けるみたいな作業が大切なのかなと。今回の連食とかはまさにそれですよね。 ――最後に、改めて今作の見どころをお願いします。 赤池:出演者が大きく変わったことで、なんだかすごく新しいものが始まったなっていう感じが出ましたので、そこを見て欲しいです。後は先ほどの「好きなこと」の話に戻りますが、大人になると、仕事が忙しいとかで、昔好きだったことへの熱意が薄れていってしまうこともあるじゃないですか。小泉さんのように、若くて好きなことにただただ一直線な姿を通じて、何かを感じ取っていただけたらなと思っています! 「ラーメンを愛する男が作るラーメンドラマ」はきっと、多くの人たちにとって楽しめる作品になっているはずだ。<取材・文/上杉純也 撮影/鈴木大喜>
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