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松下幸之助が好待遇だった会社を辞めて独立する決断ができたワケ

人物の影響に気づくコツ

 このように決断は「正しい」とも「うまくいく」とも限りません。しかし、正しくなるまで、うまくいくまで試行錯誤を繰り返す粘り強さを与えてくれます。それこそが決断の真価です。  人物の影響に気づくコツは、「自分は誰のことを気にしているのか?」という問いかけです。そう問いかけて、誰かの顔がパッと浮かんでくると、「こうしよう」と決断できます。  しかし、「感情的になるべきではない」「怒るべきではない」といった常識によって感情を押し込めていると、自分が誰を気にしているのかがわからなくなります。もし身に覚えがあるのなら、「自分が誰に対して、どう思ったのか」を記録して、自分の感情を確かめるようにしてみてください。  松下幸之助は自分の自信作を否定されて悲しみ、「間違っているのは相手だ」と憤りました。ただ、それを相手に直接ぶつけずに、自分を高めるために活用しています。大切なのは自分の感情を認め、どう扱うかです。  仕事を辞めたいと思っていても、なかなか踏ん切りがつかないことは珍しくありません。退職だけが選択ではありませんが、誰かに対する怒りや憤りを否定しなければ、何かを決断する理由になるでしょう。いつまでも自分の心を殺し続けて、犠牲者でいる必要はありません。 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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