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SNSで大反響「フィギュアコマ撮り」制作者。正体は世界的クリエイター

 新型コロナウイルスの感染拡大の収束は見通しが立っていない。自宅での時間を有意義に使おうという動きが広がりを見せるなか、次のツイートが話題を呼んだ。 「今まで作ったフィギュアコマ撮りをたっぷりと繋いでみました。大変な状況ですが少しでも楽しんで頂けたら幸いです」  このツイートは『仮面ライダー』や『ゼルダの伝説』など、市販のフィギュアを使用して撮影されたコマ撮り動画をまとめたもので、本来は動かないはずのフィギュアがイキイキとして見える。12万件以上のリツイートと36万件以上の“いいね”を記録するほどの大反響にも、納得といったところだ。  そこで今回は、動画を制作・投稿した篠原健太さん(@shinohara_kenta)に、このようなコマ撮り動画をTwitterに投稿し始めたきっかけや、将来の目標についてうかがった。

オモ写+コマ撮りアニメーション=フィギュアコマ撮り

 篠原さんは現役のストップモーションアニメーター、及びキャラクターデザイナーだ。株式会社ティー・ワイ・オーのスタジオ「ドワーフ」のスタッフとして、『モリモリ島のモーグとペロル』や『リラックマとカオルさん』など、数々の作品を担当している。  2019年には、プロの若手クリエイターを対象にした国際賞「NY ADC Young Guns」のWinnerと、Winner受賞者から一般投票で選ばれる「Creative Choice Award」を受賞。このCreative Choice Awardを受賞した日本人は、篠原さんが初めてだったという。  プロのアニメーターとしてすでに活躍中の篠原さんが、あえてSNSにフィギュアのコマ撮り動画を投稿しているのはなぜなのだろうか。 「5年後、10年後も好きなアニメーションを続けていくにはどうすればいいかを意識したときに、まずは多くの方に認知していただくこと、喜んでいただくことをするべきではないかと思いました。  そのためにはコンテンツを制作し、発信することがいいのではないかと考えていたところ、SNSで偶然、“オモ写”を楽しんでいる方々を見かけたのです。オモ写というのは、フィギュアのような“オモ”チャを撮影した“写”真のことですね。  そこで私は、オモ写と自分の生業であるコマ撮りアニメーションを組み合わせたら面白いのではないかと着想し、『フィギュアコマ撮り』の投稿を始めました」(篠原さん、以下同)
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SNSで発見した、コマ撮りアニメーションの可能性
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