恋愛・結婚

新型コロナで結婚式を延期したカップルたち。延期代300万円を提示されて…

1回しか打合せをしていないのに100万円のキャンセル料を請求された!

夫婦

竹田さん夫婦

 最後のケースは交渉しても延期代がかかってしまった、竹田亜紀さん(24歳・仮名)のケース。竹田さんの場合は7月の初旬に結婚式を予定していて、4月の緊急事態宣言が出てからキャンセルを相談した。 「緊急事態宣言が出てすぐに担当者に相談したのですが、『結婚式当日から90日を切っているのでキャンセル代がかかります』といきなり言われまして。キャンセル代は100万円近く。正直まだ1度しか打合せもしていないし、招待状さえ送っていないのに100万円払うなんてあり得ないと思いましたね」  招待状を送った経費だけ払って延期、というのは巷でよく聞くパターンだが、何も動いてないのに100万円は高い。竹田さん夫婦も粘った。 「キャンセルをしない代わりに翌年の7月に式を挙げるから、キャンセル代を下げられないかと交渉しましたが、それでも譲歩してくれませんでした。恐らく担当者は、上司から言われていることを繰り返していたのだと思います。らちがあかなかったので、翌年に延期した結婚式の招待する人数を減らし、食事のグレードを下げるところから話し合い、ようやくキャンセル代を50万円に下げてくれました」  ひとまず今年の7月の結婚式のキャンセル代は値下げできたものの、モヤモヤした気持ちは晴れない。 「式場に『もし結婚式の日程が、緊急事態宣言の期間中であればどういう対応になっていましたか?』と聞いたところ、『無償で延期できる』と返答されました。同じ90日以内にキャンセルしたのに私たちの方はお金がかかるなんて、仕方がないとは思いますけど、煮え切らないですよ……」  結婚式場からすれば、キャンセル料をもらわないと4、5月の売り上げは激減してしまう。逆に、式を挙げるカップルからすれば、新型コロナウイルスが原因だからできればキャンセル料は払いたくない。どちらの言い分も間違ってはいない。だからこそ、折り合いをつけるのが難しくトラブルに発展しやすいのだろう。  今年に式を予定していた夫婦は、令和になって籍を入れた令和婚のカップルが多い。幸先はよくなかったかもしれないが、未曽有のウイルス禍ではどうしようもないのも事実。今後の夫婦生活が幸多きものであることを願ってやまない。 <取材・文/すずきおさむし>
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