更新日:2020年10月22日 14:40
エンタメ

<純烈物語>コロナ禍で白川裕二郎は「僕にとってたった一つの打ち込めるものが純烈であり、ほかのものを求めたらバチが当たる」と言った<第67回>

11月にはお客さん1人をいれたライブを行う

 11月5日、純烈はLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)にて生配信ライブをおこなう。そこにファンクラブ会員の中から抽選で1人を観客として招待する。無観客からの小さな小さな、されど人類初の月面着陸ばりの大きな思いがこめられた第一歩。 「(無観客の前で歌うのは)慣れないっスよ×2。調子狂いますもん、やっぱり。11月はお客さんが1人選ばれますけど、いるといないとでは違うじゃないですか。1人でもいてくれるのは、僕たちもまたお客さんの前で歌える日がやってきたんだなって思えるし、たった1人のお客さんに救われるかもしれない。  たぶん、いろんなことが見えたり救われたり、こんな感じだったのかと思えるでしょうね。メンバーに見られすぎて目を合わせられないとか、その方にとっては大きなプレッシャーかもしれないけど、そこで自己変革があるかもしれない」  純烈のことだから何かを仕掛けてエンターテインメントに仕上げると思われるが、白川は「リラックスして見てくださいね」と言わんばかりのやさし気な笑顔で、来たるべき一歩に対する高揚をにじませた。たった1人のファンに純烈を独り占めしてもらうという企画も、この状況でなければ浮上しなかったかもしれない。  マイナスをマイナスと考えず、プラスに持っていく力技こそが純烈の真骨頂。この状況下だからこそ見せられるエンターテインメントに期待していただきたい。

おまけのプチ情報

 それでは最後に、裕ちゃんマニアへ送るプチ情報を。何かと苦悩する日々の中で出逢った新たなる楽しみを聞いたところ、それは「海苔」だった。 「自粛期間が終わって飲み屋で友達になったご夫婦がいて、よくいくというお寿司屋に連れていってもらったんです。そこのご主人から『ちょっと裕さん、おいしい海苔が入ったから持っていきなよ』といただいたのが、今まで食べたことのない、表現できないほどのおいしさだったんですよ。安い海苔だと歯の裏にまとわりついたりするけどパリッとしていて、薄いのに歯応えとか歯切りがよくて。風味とか潮の香りが口の中でぶわっと広がる。  そんなに老舗のものでもないらしく、一枚50円ぐらいなのにご飯やおにぎりとかじゃなく、海苔オンリーで食べるのが一番というほどで。でもお寿司屋さんで卸しているものだから普通には買えないんですって。海苔の名前も書いてないんで、調べようがない。だからそのお店にいかないと食えない。その後、すでに3回いきました」  歌も日々の楽しみも、ノリが大切――そろそろ、おあとがよろしいようで……。
(すずきけん)――’66年、東京都葛飾区亀有出身。’88年9月~’09年9月までアルバイト時代から数え21年間、ベースボール・マガジン社に在籍し『週刊プロレス』編集次長及び同誌携帯サイト『週刊プロレスmobile』編集長を務める。退社後はフリー編集ライターとしてプロレスに限らず音楽、演劇、映画などで執筆。50団体以上のプロレス中継の実況・解説をする。酒井一圭とはマッスルのテレビ中継解説を務めたことから知り合い、マッスル休止後も出演舞台のレビューを執筆。今回のマッスル再開時にもコラムを寄稿している。Twitter@yaroutxtfacebook「Kensuzukitxt」 blog「KEN筆.txt」。著書『白と黒とハッピー~純烈物語』『純烈物語 20-21』が発売

純烈物語 20-21

「濃厚接触アイドル解散の危機!?」エンタメ界を揺るがしている「コロナ禍」。20年末、3年連続3度目の紅白歌合戦出場を果たした、スーパー銭湯アイドル「純烈」はいかにコロナと戦い、それを乗り越えてきたのか。

白と黒とハッピー~純烈物語

なぜ純烈は復活できたのか?波乱万丈、結成から2度目の紅白まで。今こそ明かされる「純烈物語」。
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