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今後は40代で昇給ストップが当たり前に? 部長・課長の割合も低下

今後は40代以降に給与が上がることはなくなる?

社会人のお金 さらに、年金受給年齢の引き上げにより定年が上がり、就労人口が増え続けることで大きな弊害も生まれている。 「現在は55歳ほどで賃金のピークを迎えているのですが、今後は40代以降に給与が上がることはなくなります。定年が延長されてコストが増えた分、若い世代の賃金はどうしても引き下げられます」  賃金の低下は、40代の役職者割合の減少にも見える。この動きは’00年代後半から顕著となっており、上のポストが詰まっていると同時に雇用者の昇進を遅らせることで人件費の削減を図っていると分析できる。 「これからの日本は40代で昇給がストップすることを踏まえた生活が当たり前になります。年功による昇給には期待せず、30代後半の生活水準を老後まで維持することを考えていくべきですね」  今や「長く働けば働くほど、お給料は増える」という年功序列の賃金体系は崩れ、40代の「部長」「課長」の割合低下は続いているのだ。 社会人のお金

老齢でも働く、年金も受け取る、個別の資産をつくる

 今後は、お金を稼いで、貯めて、増やす。これが生き抜くための必須事項となる。 「まず、老齢でも働くこと。年金も受け取ること。会社に頼らない個別の資産をつくって益を得るようにしておくこと。このうち一つでも欠けると確実に立ちゆかなくなります。自分の知識をビジネスとして価値のあるものに仕上げ、アウトプットするなどして、せめて60歳までにはひと財産つくっておくべきでしょう」  このシンプルではあるが、失敗しないマネープランを実現するためにも、お金をもっと理解しなければならない。 【経済評論家・加谷珪一氏】 日経BP記者や投資ファンド運用会社などを経て独立し、政府系金融機関などへのコンサルティング業務に従事。多分野での執筆活動を行う一方、億単位の資産を運用する個人投資家でもある。 <取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/今井ヨージ 図版/松崎芳則>
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