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YouTubeの広告収益“チャンネル登録者数×10円”の真相

ツッコミが続出した広告収益の真相

動画で稼ぐ

写真はイメージです

 チャンネルが増えたとはいえ、我々の24時間は変わらない。YouTubeはいまだに“稼げる媒体”なのか? YouTuber「タケシ弁護士」として活動する弁護士の岡野武志氏に聞いた。 「コロナの影響で3月から5月くらいまでは広告単価が下がりました。視聴時間全体は延びたといわれますが、売り上げはざっくり半分くらい。ただし、一時的なもので現在は平常運転に戻っています」  YouTuberの主な収入源は、動画内で流れる広告だ。2019年12月の取材時に、岡野氏は“チャンネル登録者数×10円”が月収の目安だと試算していたが、現役YouTuberから「そこまで高くない!」といった怒りの声も。 「アベレージとしては間違いありません。ただし広告単価は変動するので、2~20円とレンジは広めです。また、新たにアップした動画がどれだけ見られるかがカギとなる。私の場合は登録者数7.4万人で、今月の収益はおそらく50万円程度。しかし、登録者数が100万人いても、最近の動画は1万回も再生されないというケースだと数式を下回ってしまいます。  一方で、強烈なキャラクターで時事ネタを語るへライザーは、登録者数4.5万人ながらほとんどの動画の再生数が登録者数を上回っている成長株。登録者数×10円以上に稼いでいるでしょう」

“コラボ”のカラクリは?

 YouTuber同士がコラボをすることも多いが、ここにも業界のカラクリが存在するという。 「当人同士の仲が良かったり、力量に差がないときは別ですが、チャンネル登録者数の差×1~2円くらいでコラボが取引されています。とはいえ、ただちに登録者数が増えるわけではありません」 「今後YouTubeを始める人の稼ぎ道はどこにあるのだろう。“迷惑系”はもちろん、コロナ関連の陰謀論や水着も広告がつきません。コンプラの範囲内で頑張るしかないので、その意味では『やっちゃんねる』はまさに2020年の申し子だと思います。テレビでは見られないような“妻子なし、家なし、46歳ハケン”の孤独な日常が共感を呼んで一気にバズった。  2019年は大学生活の日常を投稿したパーカーさんがブレイクしましたが、若者のぼっち文脈が中年男性にまで広がったのが印象的でした。類似ジャンルでは、無職をウリにして、通帳を見せたり酒を飲んでいるチャンネルも増えています」  実生活ではツラい状況も、YouTubeならば強みになるのだ。 ★岡野氏おすすめチャンネル「失敗小僧」 “50代院卒無職”が時事ネタやビジネスを語る。「見た目のインパクトだけでなく、意外とバックグラウンドもしっかりしています」
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白武氏注目の2020年トレンドチャンネル
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霜降り明星、かが屋を支える、YouTube放送作家・白武ときおが執筆!
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