更新日:2020年12月06日 19:47
お金

借金500万円男に裁判所からの通知。「レイクの執念」に戦慄した!

不在通知は反射的に心が躍る

 家に帰ると、郵便局から不在票が届いていた。これまで不在票が届くのは本人受け取り必須なクレジットカードやキャッシュカードばかりだったので、ポストからはみ出ている不在票を見て反射的に心が踊った。  が、すぐにもう一つの可能性に気づく。  最近は働けど支払いが間に合わず、クレジットカードがどんどん失効しているので、キャッシュカード一体型のクレジットカードが失効された時に「キャッシュカード機能のみ」のカードがわざわざ丁寧に送られてくる。このパターンだ。初めて受け取ったのはセゾンカード一体型のみずほ銀行で、届いた時は、 「カードローンの枠が追加されたのかな」 とウキウキでATMに行って苦い思いをしたのを、鮮明に覚えている。それ以来みずほ銀行には宝くじを買いに行った事しかない。しかも当たったこともない。何もない。みずほ銀行は、「無」だ。  さて、ではどのキャッシュカードが届いたのかとポストを開け、宛先を見てみる。 「簡易裁判所」  聞いたことのない銀行だ。いや、銀行でもない。消費者金融でもない。  3秒くらいで裁判所の意味を理解し、誰も見ていないのにポケットに不在票をくしゃくしゃに押し込む。  来たな。 不在通知 聞いてはいたが、借金の返済が滞って電話も無視していると裁判所から連絡が来るという。しかしただの手紙ならポストに入れておけばいいだろう。もしかしてカードとかが入っているのだろうか。  18時~20時の再配達を電話で頼み、その時を待つ。実際かなりソワソワしていたのでずっとタバコを吸っていた。一箱は吸ったかもしれない。タバコを吸いながら部屋の掃除もした。家の中に入られるわけでもないのに、なぜか後ろめたさがあったからだ。部屋を綺麗にしておかないと状況が悪くなってしまうような、そんな気がした。  結局窓のレールや風呂場など、普段掃除しないような場所までピカピカに綺麗にした頃に手紙が届いた。 「東京簡易裁判所 民事第7室」  民事と書かれると、逮捕されるんじゃないかという気がした。 「貧乏罪……」  存在しない罪の名前が頭をよぎる。

あなたの意見も聞いてみたいです

 特別送達と書かれた紙を受け取る時にサインをした。その紙を局員が持って帰ったので、きっと、 「この人は確かに受けとりました」 ということの証明なのだろう。今までずっと電話を無視して息を潜めていたが、とうとう僕が生きている事実が明るみになってしまった。  中を見ると紙が2枚入っていて、1枚目は、 「レイクがあなたを訴えようとしています。金を払えと言ってますが、あなたの意見も聞いてみたいです。返信がなければレイク側の言い分が正しいとして進めていきます」 という内容と、残りの三分の一の範囲で意見書のフォーマットが書いてあった。 簡易裁判所
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手紙の詳細
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フィリピンのカジノで1万円が700万円になった経験からカジノにドはまり。その後仕事を辞めて、全財産をかけてカジノに乗り込んだが、そこで大負け。全財産を失い借金まみれに。その後は職を転々としつつ、総額500万円にもなる借金を返す日々。Twitter、noteでカジノですべてを失った経験や、日々のギャンブル遊びについて情報を発信している。 Twitter→@slave_of_girls note→ギャンブル依存症 Youtube→賭博狂の詩

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