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元盗塁王・屋鋪要「野球選手は嫌いなんですよ」の真意とは

ボーッとしてるヒマはない

「取材で鉄道の醍醐味とか聞かれますけど、単純に子供の時にカッコイイと思ったことが大きいんじゃないですか。子供の時に感激したものは大人になっても変わっていない。脳だけの記憶は年をとればとるほど薄れていきますが、写真に残しておけば記憶も薄れません。  現役の時は野球に真剣に打ち込み、コーチ時代は選手たちのことを考え、解説者時代は足で取材したりといろいろと忙しかったんですけど、今、少し時間に余裕ができて、一番楽しいです。段階の世代の人たちが定年になって、隠居して何もやることないなんて言うのはもったいない。人生一回しかないのだから、ボーッとしているヒマなんかありませんよ」  屋鋪は、満面な笑みを浮かべて趣味、そして今を語ってくれた。その顔は、まるで大好きなことを一生懸命話す子供のようにも見えた。御年61歳。だが、その心は少年のように若々しかった。
1968年生まれ。岐阜県出身。琉球大学卒。出版社勤務を経て2009年8月より沖縄在住。最新刊は『92歳、広岡達朗の正体』。著書に『確執と信念 スジを通した男たち』(扶桑社)、『第二の人生で勝ち組になる 前職:プロ野球選手』(KADOKAWA)、『まかちょーけ 興南 甲子園優勝春夏連覇のその後』、『偏差値70の甲子園 ―僕たちは文武両道で東大を目指す―』、映画化にもなった『沖縄を変えた男 栽弘義 ―高校野球に捧げた生涯』、『偏差値70からの甲子園 ―僕たちは野球も学業も頂点を目指す―』、(ともに集英社文庫)、『善と悪 江夏豊ラストメッセージ』、『最後の黄金世代 遠藤保仁』、『史上最速の甲子園 創志学園野球部の奇跡』『沖縄のおさんぽ』(ともにKADOKAWA)、『マウンドに散った天才投手』(講談社+α文庫)、『永遠の一球 ―甲子園優勝投手のその後―』(河出書房新社)などがある。

92歳、広岡達朗の正体92歳、広岡達朗の正体

嫌われた“球界の最長老”が遺したかったものとは――。


確執と信念 スジを通した男たち確執と信念 スジを通した男たち

昭和のプロ野球界を彩った男たちの“信念”と“生き様”を追った渾身の1冊

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