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ダウンジャケットの進化がスゴい。胸元が開いたVネックでデザイン性重視

74/108 INSULATED ORIENTAL COAT+INSULATED MUFFLER(レインメーカー)14万1600円

MBのヘビーユース108

INSULATED ORIENTAL COAT+INSULATED MUFFLER(レインメーカー)14万1600円

 ここ20年のダウンジャケットの進化はスゴい。日本にモンクレールが上陸して間もない頃はまだ防寒性や動きやすさなど実用品ベースでの評価が中心でした。それがシームレスやコート丈、中綿と混ぜて細身シルエットを実現したハイブリッドダウンなど「実用品+シルエットの美しさ」が登場。  そして、さらにここ数年は「デザイン性」に特化したものが提案されています。今回、紹介しているノーカラー&マフラーとのセットなどもその類い。ダウンは20年で実用品から装飾品として劇的な進化を遂げました。  歴史を振り返れば、ワークウェアとしてスタートしたジーンズも最初は実用面が求められていました。  それが徐々にシルエットの美しさに需要が集まり、最終的には複雑なデザインを盛り込んだ装飾品として進化。ミリタリーもアウトドアもスポーツもこの世の装飾品のほとんどすべてが「実用品→シルエットの美しさ→デザインの複雑さ→装飾品」というフローを辿っています。  こうしてモノや文化は深みを帯びていくわけですね。 MBのヘビーユース108

トレンドは「長い着丈」

 さて、ダウンの話に戻ると、昨今のトレンドは「長い着丈」「ダウンに見えないデザイン性」など。レインメーカーのこのダウンも防寒性を重視するダウンなのに胸元を開いたVネックです。  しかしながら、このダウンらしからぬデザイン性が今の気分。Vゾーンを開けて少し色気を出し、長い着丈でコートライクな印象をつくれるのが魅力です。  寒いときのために同素材でマフラーも展開されており、もちろん実用性もぬかりなし。素材はダウンらしい「テカテカのシャイニー素材」ではなく、マットな風合い。以前はダウンといえばテカテカ素材ばかりでしたが、これも時代の流れですね。  今はダウンらしくない素材使いとデザイン、シルエットが支持されています。着用してみると確かにダウンらしいもっさり感がなく、スマートできれい。  楽天市場などを見ると20年前のシャイニーデザインダウンが特大セールにかかっていたりしますが、惑わされないように。  文化や価値観は常に進化しているもの。20年前のダウンではセカンドバッグを持ったお父さんのように時代遅れになるので注意ですよ。 商品、衣装/すべて私物 撮影/山川修一(商品) 岡戸雅樹(人物)
MB
ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag

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