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コロナワクチンの輸送にジャンボジェット8000機が必要となるワケ

輸送方法がすべて異なるコロナワクチン

コロナ輸送

成田空港へワクチン輸送したANAボーイング787‐9型と同型機 撮影/北島幸司

 いよいよ日本でもコロナのワクチンが承認され、欧米各国に一足遅れで摂取が始まった。だが、日本が購入契約した欧米メーカーのワクチンは3種類あり、それぞれ管理温度が違うことで輸送方法にはかなり差が出るのだ。  ファイザー/ビオンテック(-75±15℃)、モデルナ(-20±5℃)、アストラゼネカ(2~8℃)となっており、その生産拠点は欧米にまたがる。日本に初めて輸入されるワクチンはファイザー社となり、ベルギーのブリュッセル空港から成田空港に向けて「危険品」として空輸されているのである。ワクチンの航空輸送の難しさを航空ジャーナリストの北島幸司が解説する。

低温輸送のためワクチンが“危険品”扱いになるワケ

 2月12日に日本に初めて輸送されたワクチンを載せたANAのボーイング787‐9型がブリュッセルから成田空港に到着した。輸送全般を扱ったのは、世界最大規模の輸送会社ドイツポストグループのDHLである。だが、ようやく日本でも接種が開始になったと安心してばかりはいられない。  なぜならファイザー製のワクチンは-75±15℃の極低温で輸送しなければならないからだ。航空機で輸送する場合、この温度帯での輸送は、時間の経過とともに昇華して二酸化炭素を発生するドライアイスを冷却剤として「危険品」で輸送する。国際航空運送協会(IATA)が発行する危険物規則書(Dangerous Goods Regulations)によって国連番号UN1845と分類され、輸送に規制があるのだ。
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世界の需要を満たすために必要なジャンボジェット8000機
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