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スコッチウイスキーの誤解。人気の「ジョニーウォーカー」はこうして作られる

数十種類のウイスキーをブレンド

 ブレンデッドウイスキーはシングルモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしているものですが、その味わいや香りの中核となっている原酒があります。このことを「キーモルト」といいます。ブレンデッドウイスキーは数十種類のウイスキーをブレンドすることが多いですが、もちろん中身は秘伝です。しかし、その内数種類を公開していることがあります。  例えば、「デュワーズ」のキーモルトは「アバフェルディ」です。アバフェルディ蒸留所はエジンバラの北にあり、筆者はバスツアーで見学しに行ったことがあります。有名蒸留所だけあり、綺麗なビジターセンターを用意していました。
アバフェルディ蒸留所

アバフェルディ蒸留所は内部撮影禁止だけなので、看板だけ。蒸留所の名前より大きくデュワーズと描かれています

 バランタインのキーモルトのうち、「グレンバーギー」と「ミルトンダフ」「グレントファーズ」「グレンバーギー」の4本は、2020年9月に限定販売されたことがあります。  「ザフェイマスグラウス」のキーモルトは「ネズミを捕った猫ギネス世界一と最古のウイスキー蒸留所グレンタレットの話」で紹介した「グレンタレット」です。  ブレンデッドウイスキーを飲むときには、キーモルトも意識するとさらに楽しめます。
キーモルト

キーモルトを公式に発売するのはとても珍しいことでした

 ブレンデッドウイスキーはシングルモルトウイスキーと比べると、まろやかな傾向にあります。銘柄にも寄りますが、同じ熟成年数であれば、比較的安いことが多いです。12年以上の代物でしたら、ストレートで楽しみたいところですが、若いお酒をハイボールにするのも最高です。しっかりとした味わいのウイスキーであれば、ロックでもいけるでしょう。  もちろん、若くて安いものはそれなり、12年ならとても美味しい、17年は最高、25年以上は感動、とおよそ価格に比例してクオリティが上がるのは世の常です。くれぐれもブレンデッドウイスキーをくくって「安酒」と誤解するのだけは格好悪いのでやめましょう。今晩の1杯は、ぜひブレンデッドウイスキーからスタートしてみましょう。
ブレンデッドウイスキー

好みのブレンデッドウイスキーを探してみましょう

お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる
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