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第2の三鷹駅問題はどこで起きる?東京全土に“禁酒法”発令

第2の「三鷹駅問題」が起きそうな気配

緊急事態宣言の発出直前、町田駅北口の繁華街では深夜まで営業する飲み屋が客を集めていた

 4月23日から5月11日まで実施される緊急事態宣言でも、第2の「三鷹駅問題」が起きそうな気配だ。鉄道や都市計画に詳しいフリーランスライターの小川裕夫氏は、内幕をこう明かす。 「東京都は、まん防で人出の多い吉祥寺を網にかけるため、武蔵野市に適用したのでしょう。吉祥寺駅の乗降客数は三鷹駅の約3倍で、飲食店の数も比べものにならないほど多い。標的は吉祥寺で、三鷹はとばっちりを受けたかたち。ただ、まん防や緊急事態宣言は行政区域で指定されるので、今後、同様の問題が三鷹駅以外でも起きるでしょうね」  小川氏の言うように、JR町田駅も、東京都町田市と神奈川県相模原市の境界線が走る。ただ、まん防が適用されていない南口(相模原市側)に、飲み屋街は見当たらない……。時短営業を強いられる北口(町田市側)の繁華街の串焼き居酒屋に入ると、店長(30代)はこう憤っていた。 「まん防が出てから開店休業状態……。緊急事態のときは、リモートワークの会社員が平日3時くらいから飲みに来てくれて経営的に助かったんですが、まん防のほうがダメージは大きい。見回り隊? この辺じゃ見たことないし、今でも平気で深夜零時までやっている店もありますよ。それより、今度の緊急事態では酒を一切売るなって……小池さんは飲み屋に死ねって言ってるのと同じですよ!」

「三鷹駅問題」の主役は“千葉都民”“埼玉都民”?

 千葉県でも、津田沼駅が境界問題に揺れていた。北口に広がる繁華街の大部分を占める船橋市では、飲食店は午後8時閉店だが、同じ北口に営業時間が1時間長い習志野市が食い込むかたちで隣接する。  習志野市側の居酒屋の女性店員(40代)は、こう明かしてくれた。 「ウチは習志野市側だから助かっている。見回り隊とか、罰金とか本当かしら。見たことないし、時短営業を守らずに協力金をもらえなかった、という話も聞かないし」  大手町に通勤する“千葉都民”の客(60代)は、「禁酒法」が発令されても問題ないと豪語する。 「コロナ前は東京駅の中で飲んだりしていたけど、この1年で地元の店をかなり開拓できたから、また緊急事態宣言となれば地元で飲むだけ。船橋あたりも、いつもは東京で飲んでいる客が増えるだろうね。毎日のように電車で人身事故(自殺)が起きているし、地元の景気を回さなきゃいかんだろ!」
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緊急事態宣言をスルー。朝まで営業する店舗も
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