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入管施設で死亡したウィシュマさんの訴え「水も飲めない」「体が石みたい」

法務省・入管は、監視カメラの映像公開を頑なに拒む

上川法務大臣は「重く受け止めている」と言うが……撮影/筆者

 現在、ウィシュマさん事件の最終報告がまとめられているとのことであるが、中間報告での隠蔽ぶりや虚偽ぶりから考えて、最終報告の内容も信頼できるものであるかは疑わしい。  筆者は、中間報告の諸問題について上川陽子法務大臣の会見でコメントを求めた。しかし「調査に介入することは好ましくない」として、同大臣は何も具体的な回答をしなかった。  せめて法務省・入管だけではなく、本件を追及している野党議員にも資料を開示したらよいのだが、死亡前後の様子を記録した監視カメラ映像を見せることを、与党と法務省・入管は頑なに拒んでいる。

これ以上の犠牲者を出さないために

 入管法改定案は、難民認定申請者を強制送還できないとする難民条約や現行法上の規定に例外を設けること、送還を拒む人に対し刑事罰を加えるなど、入管にこれまで以上に強大な権限を与える内容であった。  政府与党は今国会での成立を諦めたものの、次期国会でまた同じような法案を出してくる可能性も残る。入管行政のあり方が根本的に変わらなければ、今後も重大な人権侵害が行われ続けるだろう。  このことをウィシュマさんの事件は如実に表している。これ以上の犠牲者を出さないためにも、ウィシュマさん死亡事件の徹底的な追及が必要だ。 <文/志葉玲>
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